かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次

『かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次』は、1986年 7月3日にサン電子から発売されたファミリーコンピュータ用横スクロールアクションゲームです。花火職人のカン太郎が悪徳商人に火薬の製法を狙われ、かんしゃく玉を武器に東海道五十三次を駆け抜けるストーリーが展開されます。

ゲームの特徴

高難易度: アクションゲームとして最高クラスの難易度を誇り、緻密な操作と戦略が求められます。
独特な世界観: フォントはひらがなのみを使用し、コミカルで親しみやすい雰囲気を演出しています。
東海道五十三次: 実在した宿場町をモチーフにしたステージ構成で、日本の風景が楽しめます。

システム

かんしゃく玉: 放物線を描いて飛ぶかんしゃく玉を駆使して敵を倒します。地面に設置して時間差で爆発させることも可能です。
ライフ: カン太郎にライフはなく、敵や穴に触れると即ミスとなります。
アイテム: かんしゃく玉で特定の場所を爆発させると、様々なアイテムが出現します。

アイテム

小判: 川止めを渡る際や、手形がない場合に必要となります。10枚集めると裏街道への入口が現れます。
手形: 関所を通る際に必要となるアイテムです。
おにぎり: 一定時間無敵になることができます。
ゲタ: 雲に乗ることができ、高得点ポイントへアクセスできます。

ストーリー

京都で花火職人の修行を終えたカン太郎は、愛するももこの待つ江戸へ帰る途中、悪徳商人・剛左衛門一味に襲われます。剛左衛門一味は火薬の製法を狙っており、カン太郎はかんしゃく玉を武器に立ち向かいます。

ステージ構成

東海道五十三次の宿場をモチーフにした全21ステージで構成されています。

1. 三条大橋
2. 京都～草津
3. 石部～土山
4. 坂下～関
5. 亀山～庄野
6. 石薬師～桑名
7. 宮～池鯉鮒
8. 岡崎～赤坂
9. 御油～二川
10. 白須賀～舞阪
11. 浜松～袋井
12. 掛川～島田
13. 藤枝～鞠子
14. 府中～由比
15. 蒲原～原
16. 沼津～箱根
17. 小田原～平塚
18. 藤沢～程ヶ谷
19. 神奈川～川崎
20. 品川～日本橋
21. 浅草

各ステージは地理考証に基づいており、関所や城郭、神社仏閣などが忠実に再現されています。お邪魔キャラの登場場所も、遊郭が発展した宿場町に設定されているなど、細部までこだわりが感じられます。

裏街道

小判を10枚集めると出現する裏街道への入口から、隠されたステージへ進むことができます。裏街道には2種類あり、アイテムが豊富な代わりに敵が少ないステージと、強敵が多数出現する難易度の高いステージが存在します。

登場人物

カン太郎: 主人公の花火職人。正義感が強く、曲がったことが大嫌いです。
ゴロ太郎/黒丸: 最も弱い敵キャラクター。飛び跳ねながら体当たりしてきます。
御神一刀: 刀でかんしゃく玉を両断する浪人。地面に設置して爆発させるのが有効です。
鳥飼源司: 鷹を飛ばして攻撃してくる鷹匠。鷹が飛び立つ直前にかんしゃく玉を当てると倒せます。
リョウ/シゲ: 橋の下や屋根の上から襲ってくる仕事人。
天海: 念力で攻撃してくる僧侶。足元を狙うのが有効です。
井ノ国屋剛左衛門: 火薬の製法を狙う悪徳商人。短筒で攻撃してきます。

お邪魔キャラクター

お民: 捕まるとジャンプできなくなる止め女。かんざしで回避できます。
お石: 捕まると動きが鈍くなる幽霊。お札で回避できます。
中山主水: 関所の番人。手形がない場合、小判が必要です。
* 三太: 盗賊。捕まるとアイテムを盗まれてしまいます。

評価

ゲーム雑誌では賛否両論の評価を受けましたが、その独特な世界観と高難易度から、現在でもカルト的な人気を誇っています。

もう一度検索