きそ (フェリー・2代)

フェリー「きそ」の概要と特徴

「きそ」は、太平洋フェリーによって運航されているフェリーで、2004年に就航した2代目にあたります。このフェリーは、先代の「きそ」の後を受け継いで建造され、その全長は199.9メートルに達し、巨大船に該当しないギリギリのサイズとして設計されています。特に、振動や騒音の軽減に配慮された構造が採用されており、主機関の防振支持や後部船室の浮床構造によって、乗客にとって快適な移動空間を提供しています。また、昼間の航海が多い航路の特性を考慮し、できる限り船室を海側に配置して、優れた展望を確保しています。

2011年に建造された「いしかり」は、本船の準同型船として、その推進システムも「きそ」を参考に構築されています。

船内の設計と施設

「きそ」は、太平洋フェリーが定めるデザインコンセプト「南太平洋のしらべ」に基づいて設計されています。先代と比べて個室が大幅に増加しており、特にプライベートスペースを重視した配置が見られます。B寝台の階段は互い違いに配置されるなど、乗客が快適に過ごせる工夫が施されています。また、気配りとしてバリアフリー対応も行われており、1等洋室やS寝台には車椅子利用者向けの客室を設けました。船内の廊下やエレベーターも車椅子の利用を考慮した設計となっています。

車両甲板はトラック甲板が3層、乗用車甲板が1層構成されていて、一部にはリフタブル甲板が設置されています。これにより、需要に応じて迅速に載せられる車両の数を調整できるようになっています。さらに、2014年からは国内初の船上での公衆無線LANサービスが提供され、2015年からは有料オプションとして利用可能です。

客室の種類と施設の利用

「きそ」には多種多様な客室が用意されています。スイートルームの宿泊者にはレストランの食事券も進呈され、特等およびスイートルームにはバス・シャワートイレが完備されています。その他の客室にも様々な設備があり、快適な船旅を提供しています。具体的な客室の構成は以下の通りです：

• - ロイヤルスイートルーム - 6デッキ 1室
• - スイートルーム - 6デッキ 1室
• - セミスイートルーム - 6デッキ 2室
• - 特等（洋室） - 6・7デッキ 各26室
• - 特等（和室） - 7デッキ 8室
• - 1等（和洋室） - 5デッキ 24室
• - 1等（洋室） - インサイド（5デッキ バリアフリー2室、6・7デッキ 各24室）
• - 1等（和室） - 5デッキ 8室
• - S寝台 - 5デッキ 6室（一部バリアフリー対応）
• - B寝台 - 5デッキ 8室（上下完全セパレート型）
• - 2等（和室） - 5デッキ・7デッキ 各4室
• - ドライバールーム（洋室） - 5デッキ 10室

船内の娯楽施設

「きそ」は、さまざまな船内施設が整っており、私たちが快適に過ごすことができます。以下、主な施設を挙げます：

• - レストラン「タヒチ」 - 朝食、昼食、夕食を提供するバイキング形式のレストラン
• - スタンド「マーメイドクラブ」 - 軽食と飲料を提供し、ピアノステージもあります
• - シアターラウンジ「サザンクロス」 - 二層吹き抜けの空間で、映画などの上映も行われています
• - 展望通路「プロムナード」 - 美しい景色を鑑賞しながら散策できる場所
• - ドリンクハット「ボラボラ」 - 飲み物を提供するスペース
• - ゲームコーナー - 娯楽として多彩な娯楽施設

このように、「きそ」は乗客に快適で楽しい旅を提供するために多くの配慮がなされています。太平洋フェリーのウェブサイトなどで詳細情報を確認し、ぜひ一度乗船してみてください。

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