きな子〜見習い警察犬の物語〜

『きな子〜見習い警察犬の物語〜』

概要

『きな子〜見習い警察犬の物語〜』は、2010年8月14日に全国公開され、香川県の丸亀警察犬訓練所を舞台にした作品です。この映画は、何度も警察犬試験に挑戦し続けるラブラドール・レトリバー「きな子」と、彼女を訓練する少女の心の絆を描いた実話に基づいています。制作当時、きな子は丸亀警察犬訓練所におり、その愛らしい失敗ぶりが地元テレビで紹介されたことから、地元住民から「ズッコケ見習い警察犬」として親しまれました。

映画のキャッチコピーは「この夏、一匹の見習い警察犬が、愛と感動を届けます。実話から生まれた、心あたたまる絆の物語。」とされ、多くの観客を惹きつけました。2008年には、ことことで運行されたイラスト付き『きな子電車』も話題となり、映画の公開記念イベントとして、動物パレードやCM出演も行われました。

公開初日には全国253スクリーンで上映され、初日の2日間で約11万人を動員し、興行収入は1億2538万円を記録しました。さらに、ぴあ映画生活の初日満足度ランキングで第3位を獲得するなど、観客からも高い評価を受けました。本作で演じた大野百花は、わずか9歳で第34回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受ける快挙を成し遂げました。

ストーリー

物語は、若き少女・望月杏子が警察犬訓練士を目指す姿から始まります。彼女の父は亡き警察犬訓練士であり、その父の影響を受けて杏子は見習い訓練士として日々奮闘しています。特に、杏子が担当するラブラドール・レトリバーのきな子は、可愛らしいけれども少しドジな犬で、その失敗が逆に地元の人気を呼ぶことになります。

しかし、杏子は厳しい試験や訓練を通じて、高い期待をかけられたきな子が、試験で次々と失敗を繰り返す姿を見て、そのプレッシャーに追い詰められていきます。イベント犬としても成功を収める中、杏子の訓練法が厳しさを増していき、ついにはきな子が倒れる事態にまで至ります。杏子は訓練士を辞める決意を固めますが、そんな彼女をきな子は懸命に支えようとします。最終的に、二人の絆は生き残り、試験を乗り越える力となっていくのです。

出演者

この映画には、夏帆が見習い訓練士の望月杏子を演じ、寺脇康文、戸田菜穂、山本裕典らが共演しています。また、新奈を演じた大野百花は、その演技力を評価されました。他にも、様々なキャラクターが物語を盛り上げています。

実在のきな子

映画の中のきな子は役者犬によって演じられていますが、実際のきな子は2002年に生まれ、丸亀警察犬訓練所で育ちました。実際のきな子も多くの困難を経て、警察犬としての地位を確立した素晴らしい犬でした。多くの人々に愛されたきな子は、2017年に14歳で亡くなるまで、数々のイベントや活動に参加していました。彼女の物語は、多くの人々に勇気と愛を与え続けています。

まとめ

『きな子〜見習い警察犬の物語〜』は、愛と絆、成長の物語を描いた感動的な映画です。失敗や苦悩を経て、夢に向かって進む姿は、多くの観客に響くことでしょう。

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