ぎんざNOW!

ぎんざNOW!

『ぎんざNOW!』（ぎんざナウ）は、1972年10月から1979年9月までTBSテレビで放送された素人参加型の情報バラエティ番組です。初代司会者としてせんだみつおが抜擢され、その人気は番組とともに高まりました。この番組は、多くの今や知名度のあるタレントやアーティストが無名時代に出演していたことでも知名度があります。

番組の概要

『ぎんざNOW!』は、関西の『ヤングおー!おー!』に触発されて企画されました。従来型のバラエティ番組とは異なり、若い司会者や出演者が素人と絡む新しいスタイルが特徴です。番組は東京都中央区銀座のサテライトスタジオ「銀座テレサ」から生放送され、観客参加型の形式を採用していました。初期のアシスタントにはキャシー中島が起用され、平日夕方に放送されたため、中高生の視聴者が多かったです。

放送が進むにつれて視聴率は向上し、時間枠も拡大。しかし、最終的には『夕やけロンちゃん』のために短縮されることになりました。その人気のコーナーの一つが「しろうとコメディアン道場」で、ここからザ・ハンダースや関根勤、竹中直人といった名だたるタレントがデビューしました。また、毎週木曜日には「フォーク&ロックの日」として、多くのミュージシャンがゲストとして登場しました。

このコーナーには、クイーンやキッス、ヴァン・ヘイレンといった世界的なアーティストも登場しましたが、予算の制約から彼らにはギャラが支払われることはありませんでした。有名なエピソードとして、当番組が初めて荒井由実（松任谷由実）をテレビに登場させた際、放送中に重大なニュースが発生し、彼女のパフォーマンスが中断されるハプニングもありました。

特徴的なコーナー

番組中に放送された「モコのラブヘアーインタビュー」は、花王による生CMで、一般の女性に毛髪についてインタビューを行うものでした。このように『ぎんざNOW!』は普通のバラエティにとどまらず、観客参加を通じて新しい情報やエンターテイメントを提供しました。特派員クラブでは、中高生が取材を行い、その内容が報告されるコーナーも定期的に設けられました。

放送の歴史

tbsの創立50周年を記念して、2005年と2006年には一部の過去の放送が再放送され、特に1977年の「しろうとコメディアン道場」を中心とした内容が注目を集めました。

歴代の出演者

番組には多様な司会者やアシスタントが携わりました。初代司会者のせんだみつおは、1976年以降も多くの曜日で活躍しました。その他、山本雄二や桜金造、近田春夫、松宮一彦、ラビット関根など多くの顔ぶれが揃いました。特にラビット関根は、「しろうとコメディアン道場」の初代チャンピオンとして有名です。

終焉と影響

『ぎんざNOW!』の生放送が行われた「銀座テレサ」は、他の番組の収録にも使われていましたが、1980年代にはその契約が終了し、新たなスタジオ契約が結ばれました。この番組はTBSのバラエティ番組制作において初めて進出したものでもあり、今後の日本のエンターテイメントシーンに大きな影響を与えました。

『ぎんざNOW!』は、ただのバラエティ番組ではなく、当時の社会や文化を反映し、若い才能を前面に出すことで多くの視聴者の心を掴んだ番組でもありました。

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