くまちゃん (映画)

映画『くまちゃん』について

映画『くまちゃん』は、1992年に製作され、1993年4月24日に公開された日本のファンタジー映画です。監督は小中和哉、脚本は小中千昭が務めました。特筆すべきは、この作品が、監督と脚本家である小中兄弟が学生時代に制作した自主映画に登場する、熊の縫いぐるみ「くまちゃん」を主人公にした初の商業映画であるという点です。

制作の背景

小中兄弟は、数々の自主映画を制作する中で、「くまちゃん」というキャラクターを生み出しました。この愛らしい熊の縫いぐるみは、彼らの作品の中で重要な役割を果たし、その人気から商業映画化が決定しました。本作は、自主映画『地球に落ちてきたくま』のリメイクではなく、全く新しいオリジナルストーリーで構成されています。

ストーリー

物語は、主人公である「くまちゃん」が、人間社会の中で様々な出来事に遭遇する様子を描いています。ファンタジー要素を交えながら、心温まる物語が展開されます。詳細は伏せますが、登場人物それぞれの心の機微や、くまちゃんと人間との交流が、見る者の心を揺さぶります。

キャスト

本作には、以下の豪華なキャストが出演しています。

石室昭雄：草刈正雄
中尾桂：川合千春
くまちゃん（声）：冨永みーな
川瀬弘美：風祭ゆき
斎藤真：上田耕一
小田切卓：曽我泰久
平田紗枝：藤井千夏
三鷹喜也：田口トモロヲ
下山和則：大杉漣
守屋紀一郎：サブ
ジェイブの客：斉木しげる、岸加奈子、江戸はるみ

スタッフ

映画制作には、以下のスタッフが参加しました。

監督：小中和哉
脚本：小中千昭
撮影：志賀葉一
マペット美術：福田秋雄（ゼペット）
オープニングアニメーション：大沢克哉
音楽：うさうさ（奈良橋敬也、小中千昭）
製作者：田中迪、佐藤博久、小中明子
企画：馬越勲、吉田久幸、小中和哉
プロデューサー：加畑圭造、宮直樹、志田篤彦
製作：ポニーキャニオン、タカラ、こぐま兄弟舎

映画を原作とした漫画

映画『くまちゃん』は、漫画化もされており、片桐澪によって『りぼん』で連載されました。この漫画版は、映画をベースにしながらも、独自のストーリー展開とキャラクター描写がされており、児童向け作品として人気を博しました。特に、最初の2回までは、映画の脚本家である小中千昭も制作に関わっています。

漫画は全7巻で、以下の構成で出版されました。

1. 1995年5月15日発売 (ISBN 4-08-853799-8)
2. 1996年6月19日発行 (ISBN 4-08-853864-1)
3. 1997年11月19日発行 (ISBN 4-08-856048-5)
4. 1998年11月17日発行 (ISBN 4-08-856112-0)
5. 1999年12月12日発行 (ISBN 4-08-856183-X)
6. 2001年1月20日発行 (ISBN 4-08-856253-4)
7. 2002年4月20日発行 (ISBN 4-08-856368-9)


また、単行本には未収録の作品も存在します。

くまちゃん（『りぼん』2001年12月号 - 2003年3月号、『りぼんオリジナル』2001年12月号 - 2003年2月号、『りぼん』2002年夏休みおたのしみ増刊号、2002年早春のびっくり大増刊号 - 2002年初夏のびっくり大増刊号）

外部リンク

くまちゃん - allcinema
くまちゃん - KINENOTE



映画『くまちゃん』は、小中兄弟の才能が結集した、心温まるファンタジー作品です。その愛らしいキャラクターと感動的なストーリーは、多くの観客を魅了しました。また、映画から派生した漫画版も、幅広い層に支持されています。ぜひ、この機会に映画と漫画の両方を楽しんでみてください。

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