くまパワ

夕方ワイド番組『くまパワ』の概要

『くまパワ』は、熊本朝日放送（KAB）で2014年3月31日から2019年3月22日まで放送された夕方のワイド番組です。この番組は毎週月曜日から金曜日に生放送され、地域のニュースや情報を中心に構成されていました。もともと2012年4月から2014年3月までの間は『ニュース&情報ライブ くまパワ』という名前で放送されており、その後は『つながる情報テレビ くまパワ』としてリニューアルされました。番組の副題に記されているように、『くまパワ』は「くまもとパワーステーション」の略称でもあります。

番組の形成と発展

熊本県内には、放送開始当初は民放が4局存在し、『くまパワ』を取り巻く環境は非常に競争が激しいものでした。2012年4月、熊本朝日放送は、東京からの『スーパーJチャンネル』の放送を17時台に持ち込み、また金曜日には地域の情報を伝える『ふるさと情報局』を放送していました。この状況から、視聴者のニーズに応えるために、『くまパワ』が実際に放送されるまでの過程は、地域性を重視した内容作りに繋がっていったのです。

番組の放送時間枠は、スタート以来、複数回変更されており、2013年には競合局が夕方のワイド番組を撤収したことを受けて、人気を集めたことが伺えます。また、地元の特集やローカル情報を放送するコーナーも設けられ、多くのファンを獲得しました。特に、番組内で放送される『まちの宝もん』や『新発見伝くまもと』など、地域に根ざしたコーナーは好評を得ていました。

放送のスタイルとキャスト

この番組では、メインキャスターに熊本朝日放送のアナウンサーである松原大祐が起用されていました。彼は視聴者に親しみやすいキャラクターを持ち、毎回の放送で地域情報を的確に伝えていました。また、ニュース担当のキャスターには舩津真弓や柴田理美があり、白熱する地域ニュースの中で視聴者との信頼関係を築いていました。さらに、コメンテーターや特集リポーターが日替わりで出演するスタイルで、多彩な意見や視点を提供することができる構成になっていました。

特に目を引くのが、月曜から金曜で異なる分野の専門家を招くことにより、視聴者に新しい情報や視点を提供していた点です。それぞれの曜日に専門的な背景を持つコメンテーターが登場し、話題を提供することで番組の多様性を高めていました。これにより、毎日の放送が単なるニュース報道にとどまらず、視聴者との一体感を生み出していました。

番組の終了とその後

『くまパワ』は、2019年3月22日をもって放送を終了しましたが、その後も形を変えて『くまパワJ』としてリニューアルし、新たなスタートを切っています。これに伴い、視聴者の期待に応える新しい内容やスタイルの番組が展開されています。

番組の持った地域色や情報提供のスタイルが、視聴者に愛され、長年にわたり続いてきたことは、熊本のメディア環境の中で重要な存在であったことを示しています。その教科書的な役割は、今後の地域メディアにおける放送スタイルにも影響を与え続けることでしょう。

もう一度検索