くろしお (潜水艦・3代)

潜水艦「くろしお」について

「くろしお」（ローマ字：JS Kuroshio, SS-596）は、日本の海上自衛隊に所属する潜水艦で、おやしお型潜水艦の7番艦です。この艦名は黒潮に由来しており、過去にも同名の艦艇が存在しました。特に旧海軍の陽炎型駆逐艦「黒潮」や、海上自衛隊初の潜水艦「くろしお」（SS-501）など、4代目にあたります。

艦歴

「くろしお」の建造は、平成11年度計画に基づいており、2700トン型潜水艦として川崎重工業神戸造船所で2000年3月27日に始まりました。2002年10月23日には命名・進水式が行われ、防衛庁長官によって艦名が「くろしお」として正式に発表されました。2003年8月28日に公試を開始し、2004年3月8日に就役しました。その後、第1潜水隊群第5潜水隊に配属され、呉港を拠点に操業しています。

「くろしお」は数々の訓練や任務に参加しており、2006年にはリムパック2006にも参加しました。この演習は国際的な海上防衛を目的としたもので、様々な国の艦船と共同で行われました。2011年には、第1潜水隊群第3潜水隊に移籍し、さらなる活動を続けます。

2015年には、米国派遣訓練に参加し、ハワイを中心に洋上訓練を実施しました。これにより、海自の戦術や技術を他国と共有し、交流を深める機会となりました。

さらに、2018年の8月には、呉港を出港し、台湾とフィリピンの間を通過して南シナ海へ向かいました。その後、インド太平洋方面派遣訓練部隊の護衛艦「かが」と合流し、9月13日には南シナ海で対潜戦の訓練を行いました。このような訓練は、地域の安全保障に寄与する重要な活動となっています。9月17日から21日までの間は、ベトナムのカムラン国際港に寄港し、ベトナム海軍潜水艦部隊への親善訪問を実施。また国際交流の一環として、両国の海軍の相互理解を図りました。

現在の配属状況と艦長

「くろしお」は、現在第1潜水隊群第3潜水隊に所属し、定係港は引き続き呉となっています。艦長の交代や任務変更が行われる中、艦は最新の技術と戦術を活用しつつ、海上自衛隊の一員として任務を遂行しています。

参考文献

• - 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』（並木書房、2002年）
• - 『世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』（海人社、2004年）
• - 『世界の艦船 増刊第665集 海上自衛隊潜水艦史』（海人社、2006年）

このように、「くろしお」は海上自衛隊の一翼を担い、さまざまな活動を通じて国の安全を守るために尽力しています。

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