こだま和文

こだま和文：ダブトランペットの Pioneer

こだま和文（本名：小玉 和文）は、1955年1月29日福井県福井市に生まれました。彼の音楽キャリアは、日本初のライブダブバンドであるMUTE BEATでの活動を筆頭に、ソロアーティストとして、またKODAMA AND THE DUB STATION BANDのリーダーとして多岐にわたります。彼の音楽は、ジャンルを超えた創造性と革新性で知られ、多くのアーティストに影響を与え続けています。

音楽の道へ

高校卒業後、1973年に上京したこだまは、地元の先輩である川上シゲの協力を得て、セッションミュージシャンとしてのキャリアをスタートさせます。元ザ・ダイナマイツの瀬川洋が率いるクレイジーホースへの参加を経て、1974年には川上が在籍していたカルメン・マキ&OZのシングルに参加するなど、初期からその才能を発揮しました。しかし、1975年には絵画を学ぶため音楽活動を一時中断し、武蔵野美術学園に入学。画家を目指しますが、1981年に音楽活動を再開し、アートディレクター横山忠正率いるパンク・ジャズ・バンド、ザ・スポイルに加入。さらに、ルード・フラワーにも参加し、後のMUTE BEAT結成へと繋がります。

MUTE BEAT時代

1982年、こだまは松元隆乃、星浩明、屋敷豪太らと共にMUTE BEATを結成。原宿のクラブ「ピテカントロプス・エレクトス」を拠点に活動を開始し、宮崎泉（Dub Master X）の加入によってライブ・ダブバンドとしてのスタイルを確立。MUTE BEATは、日本のダブシーンに大きな足跡を残し、1990年に解散するまで、数々の名作を生み出しました。

ソロ活動と新たな挑戦

MUTE BEAT脱退後、こだまはソロ活動を本格化させます。1991年にはフィッシュマンズの1stアルバムをプロデュース。1992年には初のソロアルバム『QUIET REGGAE』をリリース。以降、屋敷豪太との共演や、数々のアーティストとのコラボレーションを通じて、独自の音楽性を追求していきます。2000年からは、自らのユニットであるDUB STATIONを率いてライブ活動をスタートさせ、ソロアルバムのリリースも精力的に行いました。

KODAMA AND THE DUB STATION BAND

2005年、こだまはKODAMA AND THE DUB STATION BANDを結成し、新たな音楽の探求を開始します。メンバーチェンジを経ながらも、バンドはアルバムリリースやライブ活動を継続。2019年には初のオリジナルアルバム『かすかな きぼう』を発表し、現在も精力的に活動を続けています。2023年にはカバーアルバムをリリースしています。

多彩な才能

音楽活動以外にも、こだまは文筆家としても才能を発揮しています。自伝的小説やエッセイ集を出版し、音楽と文学の両面から自己表現を追求しています。彼の著作は、音楽ファンだけでなく、幅広い読者に共感と感動を与えています。

ディスコグラフィー（一部）

• - QUIET REGGAE (1992)
• - Requiem DUB (1999)
• - STARS (2000)
• - NAZO (2001)
• - A SILENT PRAYER (2003)
• - IN THE STUDIO (2005) - KODAMA AND THE DUB STATION BAND
• - MORE (2006) - KODAMA AND THE DUB STATION BAND
• - ひまわり HIMAWARI-DUB (2018) - KODAMA AND THE DUB STATION BAND
• - かすかな きぼう (2019) - KODAMA AND THE DUB STATION BAND
• - COVER曲集 ♪ともしび♪(2023) - KODAMA AND THE DUB STATION BAND
• - SOMETHING (1996) - KODAMA & GOTA
• - 2 Years / 2 Years in Silence (2022) - KAZUFUMI KODAMA & UNDEFINED

参考文献

• - biography( 1 ) - 【echo-info】こだま和文 from DUB STATION
• - MUTE BEATとあの時代。 - Riddim Onlineより Text by 川勝正幸
• - MUTE BEATの軌跡 - Red Bull Music Academyより

関連人物

• - 屋敷豪太
• - Dub Master X
• - 朝本浩文
• - エマーソン北村

こだま和文は、その音楽性と多才な活動を通じて、日本の音楽シーンに多大な影響を与え続けています。彼の音楽は、時代を超えて多くの人々に愛され、新たな世代のアーティストにも刺激を与え続けることでしょう。

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