こちら埼玉山の上大学ボクシング部

こちら埼玉山の上大学ボクシング部

概要

『こちら埼玉山の上大学ボクシング部』は、漫画家唯洋一郎によって創作された作品で、1985年から1989年までの間、集英社の雑誌『フレッシュジャンプ』で連載されました。この漫画は、埼玉県比企郡嵐山町を舞台に、ボクシング部に入部した白木金太と、やる気のない先輩たちが繰り広げるギャグ満載の物語です。1980年代の埼玉の風俗や文化が反映された内容で、ローカルな要素がちりばめられており、読者を楽しませています。

物語の中心

物語は、熱心にボクシングに取り組もうとする金太が、新たな環境へと飛び込むところから始まります。彼は東京都から、ボクシングに専念するために、田舎の山の上大学に通うことを決意しました。しかし、彼が直面するのは、まったくやる気のない部長山田太郎と副部長佐藤次郎の存在です。金太は、先輩たちの怠惰な態度に振り回されながらも、真面目にボクシングを学ぼうと奮闘します。

キャラクター紹介

白木金太

金太は大学に入ったばかりの1年生で、ボクシング部の新しいメンバーです。彼は自身の夢を追い求め、誘惑の多い都市生活を避け、山の上大学まで片道2時間以上かけて通っています。彼の根性と熱意は素晴らしいものの、先輩たちのやる気のなさに悩まされる日々が続いています。

山田太郎

ボクシング部の部長として君臨する太郎は、埼玉に引っ越す以前は東京の原宿で育ったと自称しています。しかし、田んぼや畑に囲まれた埼玉の田舎を見て、戸惑いを隠せません。彼は富士山に関する話題を好みますが、その性格から金太たちとの温度差が生まれています。

佐藤次郎

次郎は、ボクシング部の副部長で太郎の相方です。彼もまた、東京の六本木で育ったと豪語しますが、その態度が先輩たちのダラけた雰囲気を助長しているかもしれません。

弱石ゆう子

ボクシング部のマネージャーを務めるゆう子は、武蔵嵐山女子高校の生徒で、兄の減量を手伝う形で部活に参加しています。彼女は珍妙な癖を持っており、会話の中で突然倒れ込みながら「やめて…」と呟く姿が特徴的です。

書誌情報

この作品は全7巻にわたり、1986年に初めての巻が発売され、1989年まで続きました。ISBN情報は以下の通りです：

• - 1986年4月発売 ISBN 4-08-852581-7
• - 1986年10月発売 ISBN 4-08-852582-5
• - 1987年5月発売 ISBN 4-08-852583-3
• - 1987年11月発売 ISBN 4-08-852584-1
• - 1988年10月発売 ISBN 4-08-852585-X
• - 1989年2月発売 ISBN 4-08-852586-8
• - 1989年4月発売 ISBN 4-08-852587-6

まとめ

『こちら埼玉山の上大学ボクシング部』は、熱意と孤独、友情や努力をテーマにした作品です。金太たちの成長と、彼らがどのようにボクシングに向き合うのかは、読者に深い感動を与えています。また、1980年代の埼玉の文化や地域性を強烈に感じられるユーモアも楽しめる、独特な作品です。

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