こまちトンネル

こまちトンネル：概要と詳細

こまちトンネルは、福島県田村郡小野町小野新町に位置する、全長111.5mの道路トンネルです。福島県道42号矢吹小野線、通称あぶくま高原道路の一部を構成し、地域交通の重要な役割を担っています。幅員は7.0m（全体で16.1m）で、2連式の場所打ちボックスカルバート形式で建設されました。施工は加地和組が担当しました。

位置と特徴

上り線では、あぶくま高原道路における最後のトンネルであり、磐越自動車道を超えた直後、小野インターチェンジへ向かう急カーブの先に位置しています。片側1車線で供用されており、トンネルの直後には国道349号との立体交差、そして小野インターチェンジの取り付け部が接続しています。上り線と下り線はそれぞれ分離した2本のボックスカルバートとして埋設されており、トンネル上部は埋め戻され、現在は小野公園第7駐車場として利用されています。また、トンネルに隣接して、特別養護老人ホーム「こまち荘」が位置しています。

名前の由来

「こまち」という名前は、小野町に伝わる小野小町ゆかりの伝説に由来します。この地域に根ざした歴史と文化を反映した名称が用いられています。

建設の経緯

こまちトンネルは、地方特定道路整備事業の一環として建設されました。1996年9月25日に起工され、2004年11月25日に平田IC～小野IC間の開通と共に供用が開始されました。総工費は2億3400万円となっています。このトンネルの開通により、地域間のアクセスが向上し、観光や経済活動の活性化に貢献しています。

構造

トンネルは2連式の場所打ちボックスカルバートで構築されており、それぞれのカルバートが上り線と下り線を担っています。トンネル上部が埋め戻されているため、外観からはトンネル構造を直接確認することはできません。しかし、この構造により、トンネル上部の土地を有効活用し、駐車場として地域住民に提供することが可能になっています。

周辺環境

トンネル周辺には、小野公園や特別養護老人ホーム「こまち荘」など、地域住民の生活に密着した施設が立地しています。トンネルの存在は、これらの施設へのアクセスを容易にし、地域全体の利便性を高める役割を果たしています。

関連情報

近隣には、雁股田トンネルや上蓬田トンネルといった同様の道路トンネルが存在します。これらのトンネルも、あぶくま高原道路の一部として、地域を結ぶ重要な役割を担っています。

こまちトンネルは、単なる通過点ではなく、地域の歴史や文化、そして人々の生活に深く関わる存在です。

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