あぶくま高原道路

あぶくま高原道路：福島の空と大地を結ぶ道

あぶくま高原道路は、福島県西白河郡矢吹町の矢吹ICから田村郡小野町の小野ICに至る、総延長35.9kmの自動車専用道路です。地域高規格道路「福島空港・あぶくま南道路」として指定されており、高速道路ナンバリングでは「E80」が割り振られています。

概要

東北自動車道 矢吹ICと磐越自動車道 小野ICを連結し、福島空港へのアクセス向上、地域間の連携強化、災害時のバイパス機能などを目的に建設されました。一部区間は福島県道路公社が管理する有料道路ですが、多くは無料で通行できます。

歴史

1994年度に一部区間で事業が開始され、2001年3月に最初の区間が開通。2011年3月24日に全線開通を迎えましたが、同年3月11日に発生した東日本大震災の影響で、開通式典は中止となりました。震災時には、緊急交通路としての役割も果たしました。

路線

道路法上の路線名は福島県道42号矢吹小野線で、全区間が地域高規格道路に指定されています。建設当初は、東北道、磐越道と合わせて首都機能移転候補都市を囲む「トライアングルハイウェイ」とも呼ばれていました。

特徴

アクセス向上: 福島空港へのアクセスが容易になり、観光やビジネスの活性化に貢献しています。
地域連携: 地域の広域的な連携・交流を促進し、経済の発展を支えています。
防災機能: 災害時には緊急輸送路としての役割を果たし、地域の安全を確保します。

主な構造物

道路には多くの橋梁やトンネルが含まれています。

橋梁

赤沢大橋: 矢吹IC内のランプ橋。押出工法と片持張出工法が併用されています。
西長峰跨線橋: JR東北本線を跨ぐ橋梁。セグメント工法により工期短縮と品質向上を実現。
うつくしま大橋: 矢吹TB - 玉川IC間に位置する全長1,260mの長大橋。
ひりゅう大橋: 金波川と国道118号を跨ぐ橋梁。橋名は所在する大字蒜生のひらがな表記に由来。
小戸神橋: 磐越自動車道、国道349号を跨ぐ橋梁。小野ICへのアクセスを担います。

トンネル

川辺トンネル: 玉川IC - 福島空港IC間に位置。
上蓬田トンネル: 平田IC - 小野IC間に位置。
雁股田トンネル: 平田IC - 小野IC間に位置。

インターチェンジ

矢吹IC (E4 東北自動車道接続)
矢吹中央IC
玉川IC
福島空港IC
石川母畑IC
平田IC
小野IC (E49 磐越自動車道接続)

今後の展望

あぶくま高原道路は、福島県の地域経済を支える重要なインフラとして、今後もその役割を果たし続けることが期待されます。沿線地域の観光振興や交流促進にも貢献し、更なる発展に寄与するでしょう。

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