さあ!どうする!

さあ!どうする!

『さあ!どうする!』は、1976年10月1日から同年12月24日までの間に、フジテレビ系列局（一部系列局を除く）で放送されたフジテレビ制作によるバラエティ番組です。毎週金曜日の20時00分から20時54分まで放送され、全12回で終了しました。

この番組は、芸能人たちが3人ずつのチームを4組編成して出場し、観客をスタジオに招いた公開収録形式で進行されました。司会を務めたのは、コント55号の坂上二郎です。相方である萩本欽一とは異なり、それまで単独で司会を務める経験がほとんどなかった坂上にとって、『さあ!どうする!』は自身初の単独司会番組となりました。

番組の構成は大きく前半戦と後半戦に分かれていました。

前半戦

前半戦では、出場者たちが2枚のカードを使ったゲームに挑みました。目の前に提示された2枚のうち1枚のカードを選び、「合格」のカードを引き当てた場合、その出場者はビデオデッキやカラーテレビ、毛皮のコートといった高額な賞品を獲得し、次のチームメンバーへとゲームをパスすることができました。しかし、「失格」のカードを引いてしまった場合は、その場でゲームは終了となり、獲得していた賞品も没収されるルールでした。カードの指定は出場者自身の判断に委ねられており、この緊迫した状況で観客は「さあ！さあ！どうするどうする…」と出場者を煽り立て、番組の雰囲気を盛り上げました。

すべてのチームがゲームを終えた後、獲得した賞品の合計額が最も高かったチームだけが、後半戦のスペシャルゲーム「カプセル・スペシャル」への挑戦権を得ることができました。

後半戦「カプセル・スペシャル」

番組後半の「カプセル・スペシャル」は、挑戦権を獲得したチームがさらに豪華な賞品を目指すクライマックスでした。このゲームは、放送期間中に一度内容が変更されています。

第4回まで

放送開始から第4回までは、透明なケースの中に1万円分の金券が200枚（合計200万円分）入った状態で実施されました。挑戦チームのメンバー全員がこのケースの中に入り、合図とともにケース内に吹き付けられる風で舞い上がる金券を、制限時間20秒の間、できるだけ多く掴み取るというものでした。この時も観客は「さあ！さあ！どうするどうする…」と大きな声で煽り続け、残り時間が少なくなるとその声のピッチも速くなっていきました。制限時間が経過するとゲーム終了となり、掴み取った金券は原則としてすべてチームの物となりましたが、当時の公正取引委員会の規定により、獲得できる上限額は100万円までと定められていました。

第5回以降

番組は第5回から「カプセル・スペシャル」の内容をリニューアルしました。賞品が金券から海外旅行に変更され、それに伴い、ケース内で掴み取る対象もアルミ箔に変更されました。この改定後のルールでは、まず賞品である海外旅行を獲得するための合格ラインとなるアルミ箔の重量があらかじめ設定されました。ゲームの展開はそれまでと同様で、挑戦チームのメンバー全員が再び制限時間20秒以内に、舞い上がるアルミ箔をできるだけ多く掴み取りました。制限時間内に掴み取ったアルミ箔の重量が規定のラインを超えていれば、チームメンバー全員に海外旅行が贈られました。規定重量に満たなかった場合は失敗となり、その海外旅行は視聴者へのプレゼント企画として応募対象とされました。

企画段階での背景

この番組の企画段階では、出場者を一般の視聴者とし、「カプセル・スペシャル」で掴み取る対象を実際に壱万円札にする案も存在したとされています。しかし、これも公正取引委員会の規定に抵触する可能性があったため、現在の形に変更されたという経緯があります。

このように、『さあ!どうする!』は、豪華賞品をかけた芸能人の奮闘と、それを観客が一体となって煽るライブ感あふれる演出が特徴的な短期放送のバラエティ番組でした。

もう一度検索