さいたまネクスト・シアター

さいたまネクスト・シアター

「さいたまネクスト・シアター」は、著名な演出家である蜷川幸雄氏によって設立された演劇団体です。この団体は、18歳以上の若手メンバーで構成され、演技を通じた実践的な俳優育成を目指しています。活動拠点はさいたま市にある「彩の国さいたま芸術劇場」に設けられています。

概要

この劇団は、2008年に蜷川氏が上演した『95kgと97kgのあいだ』を発端として誕生しました。多くの若手俳優と出会った経験から、蜷川氏は次世代の俳優を育成するための場を作りたいという思いを抱きました。結果として、若手俳優たちに実践的な経験を提供する「公演」を通じての教育が始まったのです。

歴史

さいたまネクスト・シアターは、2008年の1[[2月]]に団員募集を開始し、1225名もの応募者の中から44名がオーディションを通じて選ばれました。初となる公演『真田風雲録』は、2009年10月から11月の間に上演され、無名の若手俳優たちのカンパニーとしては異例の5000人を超える観客を動員しました。

続く2010年には『美しきものの伝説』が上演され、この公演で団体は第18回読売演劇大賞の優秀作品賞と最優秀演出家賞を受賞し、一躍注目を集めました。翌年の2011年には追加メンバーオーディションを実施し、517名から選ばれた12名が新たに加入。メンバーはますます多様化していきました。

2012年には、シェイクスピアの名作『ハムレット』を若手の力で上演しました。さらに、その年には第20回読売演劇大賞の中間選考会にて作品賞や演出家賞、スタッフ賞にノミネートされるなど、さらなる評価を得ることになります。

上演作品

これまでの主要な上演作品には以下のようなものがあります：

• - 『真田風雲録』（2009年）
• - 『美しきものの伝説』（2010年）
• - 『ハムレット』（2012年）
• - 『オイディプス王』（2013年）
• - 『カリギュラ』（2014年）
• - 『リチャード二世』（2015年）

これらの公演はすべてインサイド・シアターで行われました。

現在のメンバー

2022年時点でのメンバーは23名（男性13名・女性10名）で、最年少は19歳、最年長は33歳、平均年齢は26歳です。また、2020年には蜷川氏の死去から約3年半の時を経て、サテライト企画・第7世代実験室が始動しました。

解散と今後

2021年には最終公演「雨花のけもの」をもって解散の運びとなりましたが、その後も蜷川幸雄氏から受け継いだ哲学や演出技法は、若手演劇人に影響を与え続けています。演劇界に新たな風を吹かせる若手の資質が、この団体から育まれたことは間違いありません。彼らの今後の活躍が期待されます。

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