さいたま水上公園

さいたま水上公園の歴史と施設

さいたま水上公園は埼玉県上尾市に所在し、埼玉県営の都市公園として1971年にオープンしました。この公園は、埼玉県設置100周年を祝う「埼玉百年」の一環として開設され、当初は県内初の水上公園でした。開園式には秩父宮妃も臨席し、埼玉県民にとって象徴的なスポットとなりました。

公園は上尾運動公園の拡張地に整備され、広さ7ヘクタールの敷地に7種類のプールを擁しながら、オープン当初は水面積において東洋一という評価を受けていました。特に、1978年度の夏季プール利用者数は86万人を超え、ピークに達しました。夏季の利用者は年々減少し、2012年度には流水プールが、2015年には室内プールがそれぞれ閉鎖され、施設の老朽化が深刻な問題となりました。

公園内では、春季と秋季に自転車広場として流水プールのプールサイドを使用することがありました。また、冬季には流水プールの施設を活用してスケートリンクが設置されていたこともありましたが、スケート施設は後に埼玉アイスアリーナへ移管されました。公園内では他にもゴーカートコースや卓球場、パターゴルフ場など、さまざまなレクリエーションが提供されていました。

入れ墨やタトゥーに関する入場規制が2011年夏から厳格化されたことも特筆すべき点です。これは、周囲の環境や利用者の安全を守るための措置でした。さらに、2016年からは施設の老朽化が問題視され、2021年7月には閉鎖の決定が下されました。

当初は2021年の夏季シーズン中の営業を予定していましたが、新型コロナウイルスの影響により営業ができず、実際の最後の営業は2019年に遡ります。冬期には「プールフィッシング」が行われるなどのイベントは続けられましたが、最終的に2022年2月27日に閉園となりました。

閉園後の跡地には、埼玉県立武道館や埼玉アイスアリーナが残り、プール跡地の改修が進められています。現行の施設を活用したスポーツ科学拠点施設の整備が計画されており、地域のスポーツ活動を支える新たな拠点となることが期待されています。

施設概要

• - 夏季プール

- 流水プール（廃止後は芝生広場に改修）
- 大型変形プール
- 小型変形プール（滝のプール）
- 造波プール
- スライダープール
- 幼児プール

• - 室内プール（廃止後は更地化）
• - 釣堀（ニジマス釣り）
• - パターゴルフ場
• - 卓球場
• - 託児室

交通アクセス

所在地は埼玉県上尾市日の出2丁目にあり、JR高崎線上尾駅からは徒歩で約30分、埼玉新都市交通伊奈線（ニューシャトル）の原市駅下車後も同様の距離感です。夏季には直通バスも運行されていました。

周辺施設

公園周辺には、上尾運動公園、埼玉県立武道館、埼玉県立スポーツ総合センター、さらに埼玉アイスアリーナなど、多様なスポーツ関連の施設が存在し、地域に活気をもたらしています。

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