埼玉新都市交通

埼玉新都市交通株式会社の概要

埼玉新都市交通株式会社（さいたましんとしこうつう）は、埼玉県とJR東日本などが出資した第三セクターの鉄道会社として、伊奈線（通称ニューシャトル）を運営しています。定義されたAGT（新交通システム）を採用しているこの路線は、伊奈町から大宮駅までの12.7キロメートルを結び、運行開始は1983年です。

本社は埼玉県北足立郡伊奈町に位置し、丸山駅前の高架沿いにある丸山車両基地も同じ土地に存在します。また、駅売店の運営や高架下の駐車場および店舗の賃貸運営も手がけています。

株主構成と運営

埼玉新都市交通の株主には、80％以上を占める埼玉県とJR東日本が共通して35％ずつ保有しており、さらに自治体票としてさいたま市、上尾市、伊奈町が約5％を共有しています。JR東日本グループも5％の株式を所有し、結果として公共機関と民間企業の協力で運営が成り立っていることが特徴です。

役員には地方自治体の首長が就任しており、 JR東日本からの出向者も多く見受けられます。このような行政と経済の繋がりが、効率的な運営を促進させています。

自治体による支援と経営状況

伊奈線の開業以来、沿線の人口は少なく利用者数が伸び悩み、長年にわたり赤字運営が続いていました。これを受け、1987年から埼玉県やJR東日本及び沿線の市町による経営改善支援が始まりました。具体的には、車両の購入費用や駅施設使用料の軽減を行う形で、支援が行われました。

支援の結果、2014年には累積損失が解消され、2016年以降は車両購入に関する支援が終了したものの、駅施設への支援は今も継続されています。これにより、今後の経営の安定化が期待されています。

歴史

埼玉新都市交通は、東北及び上越新幹線の建設による地域活性化の一環として設立されました。1978年にはAGTの導入で合意が成立し、1980年に会社が設立されました。1983年には大宮駅から羽貫駅間が開業され、その後も路線は拡張され続けました。

1990年には全線開通し、大幅な利用の増加が見込まれましたが、赤字運営が続いたため、自治体による経営支援が必要でした。

年表

• - 1978年11月: AGT導入の合意
• - 1980年4月: 設立
• - 1983年12月: 伊奈線開業
• - 1990年8月: 全線開通
• - 2014年: 累積損失解消

路線と車両

伊奈線には3種類の車両が現役で運営されています。1990年に開業された1050系、2007年から導入が始まった2000系、2015年から2016年にかけて追加された2020系です。特に2020系は1050系の置き換えため、複数の編成が導入されています。

運営会社としての埼玉新都市交通は、地域交通の利便性を高め、都市の発展に寄与する大切な役割を担っています。

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