さくら通り (郡山市)

さくら通り／新さくら通り

福島県郡山市において、東西方向の主要な交通軸を担うのが「さくら通り」およびその西側延長である「新さくら通り」です。これらの道路は、都市計画道路として「郡山駅庚坦原線」という正式名称を持っています。

歴史と概要

さくら通りの歴史は、明治時代にさかのぼります。安積開拓を推進するために設立された開成社が、当時の郡山の宿場町と、新たに開発された開拓地を結ぶ目的で整備した道がその起源とされています。現在では、郡山駅を中心とした賑わいを見せる駅前地区と、郡山市役所や文化施設が集まる開成山周辺地区を結ぶ重要なルートとなっており、事実上、郡山市の中心市街地における主要なメインストリートとして位置づけられています。このため、市内で行われる各種イベントにおいてパレードルートとして利用されることも少なくありません。

景観と整備

通りの景観向上にも配慮がなされており、多くの区間において電線の地中化が実施され、すっきりとした空が望める都市景観が形成されています。特に、駅前側の入り口にあたる清水台地区では、通りのイメージアップを図るための工夫が見られます。歩道は石畳調に整備され、設置された32基の街路灯はそれぞれ異なる星座のデザインが施されています。また、昭和通り（旧国道4号）との交差点には、「歩きだす街」と名付けられたオブジェが設置され、通りの個性を際立たせています。

交通状況

さくら通りは、並行する文化通りやうねめ通りが片側複数車線であるのに対し、基本的に片側1車線となっています。このため、交通量の多さと相まって、主要な交差点には比較的長い右折専用レーンが設けられているものの、慢性的な交通渋滞が発生しやすい状況が見られます。自転車利用者の安全性向上を図るため、内環状線より東側の区間には自転車専用レーンも整備されています。

新さくら通り

さくら通りの西側は、国道49号「開成山交差点」を境に名称が変わります。この交差点より東側は福島県道142号河内郡山線の一部ですが、西側は郡山市道1-33号桑野大槻線となり、「新さくら通り」と名を変えます。新さくら通りは、陸上自衛隊郡山駐屯地の前を通過し、福島県道55号郡山矢吹線との合流点に至ります。さらに、この道は逢瀬町方面へと続き、延長線上には逢瀬公園が位置しています。また、東北自動車道との交差付近には、高速道路へのアクセスを容易にする郡山中央スマートインターチェンジが設置されています。

主な交差道路

さくら通り:
福島県道57号郡山大越線（昭和通り北、郡山駅入口交差点）
福島県道17号郡山停車場線（昭和通り南、郡山駅入口交差点）
内環状線
国道49号（開成山交差点）

新さくら通り:
国道4号郡山バイパス
コスモス通り（堤一丁目新さくら通り交差点）
福島県道55号郡山矢吹線
東北自動車道（郡山中央スマートIC付近）

関連事項

日本の通り一覧
郡山飲食店ガス爆発事故: 2020年7月30日に新さくら通り沿いの島二丁目で発生した事故です。

さくら通りおよび新さくら通りは、郡山市の発展を支え、市民生活に不可欠な役割を果たしている重要な道路です。

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