さよならは 言わない

小田和正「さよならは 言わない」解説

「さよならは 言わない」は、2009年2月25日にBMG JAPANからリリースされた小田和正の27作目のシングルです。フジテレビ・関西テレビ系列ドラマ『トライアングル』の主題歌として、多くの人々の心に響きました。

制作の背景

この楽曲は、元々2008年11月から開催された小田和正初のドームツアー『きっと またいつか〜今日も どこかでFINAL〜』のために制作されました。ドームツアー開催中に、ドラマ主題歌の依頼があり、脚本を読んだ小田がこの曲でも行けると判断し、主題歌として採用されることになりました。

小田はインタビューで、制作の経緯について次のように語っています。

アリーナツアー中にドーム公演が決まり、ドーム公演に向けての気持ちを表現することから生まれた。
ドラマ主題歌の依頼があり、脚本を読んだところ、この曲でも行けると感じた。
最近のドラマはアップテンポの曲が多いが、今回はサスペンスなのでバラードの方が良いと思った。
脚本の内容から離れることで、むしろドラマにハマる曲になるのではないかと想像した。

楽曲に込められた想い

ドームツアーでこの曲を初披露した際、小田は「今の自分の気持ちを曲にしてみました。歌詞は意味深ですが、あまり深く考えないでください」と述べています。この言葉には、小田の様々な想いが込められています。

小田は、何をするにしても「もう終わりなのか…」という気持ちがつきまとうことを感じていました。また、観客も「今回が最後かもしれない…」と感じているのではないかと思っていました。しかし、小田は自分から「さよなら」は言わないと決めていました。ラストアルバムやさよならコンサートは考えていないのです。

ドームで歌う際、「今の気持ちをそのまま歌にしました」と言ったのは、この言葉に嘘偽りがないことを伝えたかったからです。歌の最後の方では「きっとさよならは 言わない」の後に「決してさよならは…」と歌っており、その気持ちをさらに強く持とうとしています。

その他

小田和正がフジテレビ系列のドラマ主題歌を手がけるのは、『こころ』（『ファースト・キス』・2007年）以来です。関西テレビのドラマ主題歌は本作が初めてです。
ボーカルダビング及びトラックダウンは、沖縄県宜野湾市にあるスタジオで行われました。
この作品は、BMG JAPANからリリースされる最後のシングルとなりました。

収録曲

1. さよならは 言わない
2. -Instrumental-

レコーディング・メンバー

YOSHIYUKI SAHASHI：guitars
CHIEKO KINBARA STRINGS：strings
TOMOYUKI ASAKAWA：harp
SATOSHI SHOUJI：horn
HIDEYO TAKAKUWA：flute
HIDEKI MOCHIZUKI：synthesizer programming

外部リンク

SonyMusic
さよならは 言わない – ディスコグラフィ
小田和正 YouTube Official Channel
さよならは 言わない - YouTube
さよならは 言わない - Discogs

「さよならは 言わない」は、小田和正の心情とドラマのサスペンスが見事に融合した、心に深く響くバラードです。ぜひ一度、聴いてみてください。

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