さよなら道化者

さよなら道化者

「さよなら道化者」は、1981年3月5日に発表されたチューリップの19枚目のシングルです。このシングルは、バンドがメンバーを入れ替えた後にリリースされた初のシングルであり、新しい一歩を象徴する重要な作品となっています。また、同日にアルバム『THE LOVE MAP SHOP』も発売されており、両方の作品には同じ楽曲が収められています。ただし、シングル版とアルバム版では曲の終わりに微妙な違いが見られます。

シングルのジャケットには、チューリップの名が特有のフォントで表記されています。このフォントはバンドのデビュー以来用いられてきたもので、アルバム『THE LOVE MAP SHOP』では異なるゴシック体が使用されています。興味深いことに、1997年に再結成された際のアルバムやシングルでは、再び元のフォントが返ってきました。

「さよなら道化者」は、楽曲のタイトルにある「道化者」という言葉を通じて、特定の人物に宛てた財津和夫からのメッセージソングとして解釈されることがあります。そのため、曲には深い意味が込められているとされ、ファンの間では高い人気を誇っています。実際、発表直後のライブツアーや1000回記念ライブでは演奏されましたが、それ以外の場面ではフルコーラスで演奏されたことは稀です。

ただし、財津にとって特別な思いがあったためか、1989年の解散ツアーではメドレーとして再度演奏される機会がありました。このことで、曲のメッセージ性がさらに際立ち、ファンの心に強く印象付けられたのです。

2000年に発売された『TULIP Anthology 1〜Rare Tracks〜』では、「エンドロール・バージョン」という名称で収録されています。このバージョンは、アルバムバージョンのイントロを使用し、シングルバージョンとは異なるフェイドアウトの方法が特徴です。これにより、設定されている楽曲の新たな側面をファンが楽しむことができるようになっています。

収録曲

全曲作詞・作曲：財津和夫
編曲：チューリップ

• - さよなら道化者
• - Sweet Memory

「さよなら道化者」は、1981年の日本の音楽シーンにおいて重要な位置を占め、その後のチューリップの活動にも影響を与える作品となりました。バンドのファンだけでなく、広く音楽を愛する人々にも長年にわたり親しまれており、今でもその影響力は色褪せていません。

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