さらば愛-最後の診断-

『さらば愛-最後の診断-』は、1977年10月11日から1978年1月10日まで日本テレビ系列「火曜劇場」枠で放送された全14回のテレビドラマです。アーサー・ヘイリーの小説『最後の診断』を原作とし、山田信夫が脚本を手がけました。

概要

物語は、将来を嘱望された病理医・新田雄介が、恋人の菊村香と共に鳥取県米子市の二階堂総合病院に赴任するところから始まります。病院改革を志す速水と大久保に招かれた雄介は、赴任前に病院の実情を確かめることに。そこには、職人気質の病理部長・田山、野心家の速水、人情家の産婦人科部長・門倉など、個性的な人物たちがいました。

特に病理部門は、病院長を兼務する田山が一人で多忙な日々を送っており、組織検査の遅延が問題となっていました。そんな中、雄介は田山の遺体解剖に立ち会い、その見事な手腕に感銘を受け、病院への赴任を決意します。しかし、周囲は雄介が東京の有名大学病院からの誘いを断り、地方の病院を選んだ理由を訝しがります。

やがて香は、雄介が自身を律するためにあえて遠い地を選んだことを知り、バレリーナとしての道を諦め、彼と共に生きることを決意します。しかし、二階堂総合病院には、雄介の過去の恋人である外科医・小野令子が勤務していました。物語は、旧来の病理医である田山と雄介の対立、香と令子の葛藤を軸に進んでいきます。

キャスト

新田雄介：竹脇無我
菊村香：酒井和歌子
門倉健二：千秋実
大久保久一：石濱朗
田山喬一郎：三國連太郎
小野令子：佐藤友美
速水正：神山繁
沢田孝夫（検査技師）：森本レオ
沢田圭子（孝夫の妻）：木内みどり
二階堂理事長：島田正吾

スタッフ

脚本：山田信夫
演出：池田義一、野末和夫
原作：アーサー・ヘイリー『最後の診断』
音楽：牧野由多可
* 主題歌：ペドロ&カプリシャス「通りすぎた季節」

『さらば愛-最後の診断-』は、病院という閉鎖された空間の中で繰り広げられる人間模様を、医療現場のリアルな描写を交えながら描いたドラマです。医師たちの対立や葛藤、恋愛模様が複雑に絡み合い、見応えのある作品となっています。

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