さんふらわあ かむい

さんふらわあ かむい（SUNFLOWER KAMUY）

さんふらわあ かむいは、商船三井が運航する最新のフェリーです。本艦は、2022年に大洗と苫小牧を結ぶ深夜便「さんふらわあ しれとこ」「さんふらわあ だいせつ」の代替船として発注され、内海造船因島工場で建造されました。そして、2025年1月21日から本格的に運航が開始されます。このフェリーは、同航路で初めてLNG（液化天然ガス）燃料を使用する船舶であり、環境への配慮がなされています。

船名の由来

「かむい」という名称は、アイヌ語で「神」を意味します。これは、北海道に深く結びついた文化を尊重し、地域の伝統に敬意を表する意図があります。また、「人々の暮らしを見守る存在」でありたいとの願いも込められています。進水式ではセコマ会長の丸谷智保氏が命名し、この特別な意味合いを強調しました。

デザインコンセプト

さんふらわあ かむいの船体デザインは、「かけがえのない地球と海を守ること」をテーマにしています。船体の前部には美しい海と空をイメージした青があしらわれ、中央部は白の横縞模様と組み合わされています。船尾部分には、商船三井のシンボルである太陽のマークが配置され、「夜明けの海」や「新しい時代を照らす光」といったメッセージが込められています。

構造と技術

この船の構造は従来型よりも1.4倍のサイズに拡大されており、流線型の船首や「ISHIN船型」を採用しているため、推進効率が高まっています。さらに、波を抑えるための省エネ装置「STEP」が装着されており、燃料消費の削減を目指しています。そして、LNGと重油を使用する二元燃料の低速エンジンを搭載し、環境に優しい航行を実現しています。

船内構成

さんふらわあ かむいは、モーダルシフトに対応するため、全ての客室が個室になっています。従来の大部屋は廃止され、快適さを追求しました。特にトラックドライバー向けの専用スペースや一般客室が配置されています。窓側にはプロムナード通路があり、開放的な印象を与えています。食事は自動販売機で提供され、レストランは設けられていません。

客室の種類

船内には多様な客室が用意されています。シングルルーム、バリアフリー対応の個室、ツインルーム、さらにはペット連れ専用の部屋などがあります。トラックドライバー専用のルームも多く用意されており、利便性が高い設計となっています。また、リラックススペースやフィットネスルーム、専用のドッグランなど、様々な施設が備わっています。

環境への配慮

さんふらわあ かむいは、環境保護にも大きく配慮しています。LNG燃料の使用により、硫黄酸化物の排出を抑え、二酸化炭素の排出も大幅に削減しています。船舶の設計や技術の革新から、持続可能な交通手段としての役割を果たすことを目指しています。

このように、さんふらわあ かむいは、快適さと環境への配慮を兼ね備えた新しいフェリーです。

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