しおさい (列車)
特急「しおさい」は、東日本旅客鉄道（JR東日本）によって主に総武本線を経由し、東京駅と千葉県北東部にある佐倉駅、成東駅、銚子駅を結んで運行される列車です。この列車は、東京都心と千葉県の主要都市や観光地を結ぶ役割を担っており、その列車名「しおさい」は、潮が満ちる時の波の音、つまり「潮騒」に由来しています。本稿では、この特急「しおさい」の現在の姿に加え、総武本線における優等列車の長い歴史についても解説します。
「しおさい」の歴史は、総武本線の全線電化が完成した1975年3月10日のダイヤ改正まで遡ります。それまで運行されていた急行「犬吠」の一部を特急列車として格上げする形で、東京駅と銚子駅の間で運転を開始しました。当初は183系電車が使用され、5往復が設定されてエル特急にも指定されました。しかし、急行時代からの速度向上が限定的であったにも関わらず料金が値上げされたため、当初の評判は芳しいものではありませんでした。その後、1982年11月には、残っていた急行「犬吠」も特急に統合され、「しおさい」は総武本線の主要な優等列車としての地位を確立しました。通勤需要に応えるため、2002年12月には朝夕に「おはようしおさい」「ホームタウンしおさい」といった列車名が設定されましたが、2004年10月には再び「しおさい」の愛称に統合されました。
2024年3月16日のダイヤ改正時点では、平日は東京駅 - 銚子駅間に下り5本・上り4本の合計4.5往復、東京駅 - 成東駅間に1往復、東京駅 - 佐倉駅間に1.5往復が設定されており、合計7往復が運行されています。土休日は東京駅 - 銚子駅間の4往復のみの運行となります。停車駅は、東京駅、錦糸町駅、船橋駅、千葉駅、佐倉駅、八街駅、成東駅、横芝駅、八日市場駅、旭駅、飯岡駅、銚子駅です。このうち、四街道駅は平日朝夕の一部列車のみ停車する一方、船橋駅には2024年3月改正から全列車が停車するようになりました。飯岡駅も2015年3月改正で全列車停車となりました。
特急「しおさい」には、時代に応じて様々な車両が使用されてきました。運行開始当初は183系・189系電車が投入され、長年にわたり活躍しました。2005年12月からは255系電車とE257系500番台が主力となり、特に255系は2024年3月まで多くの列車で運用されました。2024年3月16日のダイヤ改正では、使用車両が再び変更され、現在はE259系リニューアル車両（6両編成）とE257系500番台（5両編成）が使用されています。E257系500番台は平日の一部列車での運用に限定され、主力はE259系となっています。
座席サービスも変化してきました。運行開始当初の183系にはグリーン車が連結されていましたが、1994年12月に一旦廃止されました。2005年12月に255系が導入された際に再びグリーン車が設定されました。また、2018年3月からは全ての列車に指定席が設定され、指定席利用時の車内改札が省略されるようになりました。そして、2024年3月16日のダイヤ改正をもって、全ての「しおさい」が全車指定席となりました。これにより、自由席の設定はなくなり、代わりに座席未指定券による乗車が可能となっています。
総武本線における有料優等列車の歴史は、「しおさい」の登場より古く、1958年7月10日に両国駅と銚子駅を結ぶ準急「犬吠」として始まりました。当初は普通列車用の車両が使用されていましたが、同年11月には房総各方面行きの列車と両国駅で併結される「房総」となり、総武本線方面は列車名にカッコ書きで「(犬吠)」が付記されるなど、複雑な運転形態となりました。「京葉」への改称（1959年）、新宿発着の「房総」新設（1959年）、併結運転の中止と「総武」への分離（1961年）などを経て、1962年10月には総武本線経由の準急列車は再び「犬吠」に名称が統一されました。1966年3月には走行距離が100kmを超えたため急行列車に昇格し、1970年には7往復体制となり、キハ58形気動車に統一されました。急行「犬吠」は、総武本線電化後の1975年3月に一部が「しおさい」として特急化された後も残存しましたが、1982年11月には完全に「しおさい」に統合され、その愛称は姿を消しました。
特急「しおさい」となってからも、度重なるダイヤ改正によって運行形態やサービスが変化しました。一時設定された両国駅や新宿駅への乗り入れは、2015年3月改正で廃止され、東京駅発着に統一されました。2000年代には通勤需要に応じた愛称が使われたり、臨時列車が設定された時期もありました。2014年3月には車内販売が廃止され、サービス形態も変化しました。近年の大きな変化としては、2015年3月改正での減便や停車駅の見直し、2018年3月からの全列車指定席設定、そして2024年3月改正での全車指定席化と使用車両の刷新が挙げられます。これらの変遷は、「しおさい」が時代の変化や利用状況に合わせてその姿を変えてきたことを示しています。
「しおさい」の歴史は、総武本線の全線電化が完成した1975年3月10日のダイヤ改正まで遡ります。それまで運行されていた急行「犬吠」の一部を特急列車として格上げする形で、東京駅と銚子駅の間で運転を開始しました。当初は183系電車が使用され、5往復が設定されてエル特急にも指定されました。しかし、急行時代からの速度向上が限定的であったにも関わらず料金が値上げされたため、当初の評判は芳しいものではありませんでした。その後、1982年11月には、残っていた急行「犬吠」も特急に統合され、「しおさい」は総武本線の主要な優等列車としての地位を確立しました。通勤需要に応えるため、2002年12月には朝夕に「おはようしおさい」「ホームタウンしおさい」といった列車名が設定されましたが、2004年10月には再び「しおさい」の愛称に統合されました。
2024年3月16日のダイヤ改正時点では、平日は東京駅 - 銚子駅間に下り5本・上り4本の合計4.5往復、東京駅 - 成東駅間に1往復、東京駅 - 佐倉駅間に1.5往復が設定されており、合計7往復が運行されています。土休日は東京駅 - 銚子駅間の4往復のみの運行となります。停車駅は、東京駅、錦糸町駅、船橋駅、千葉駅、佐倉駅、八街駅、成東駅、横芝駅、八日市場駅、旭駅、飯岡駅、銚子駅です。このうち、四街道駅は平日朝夕の一部列車のみ停車する一方、船橋駅には2024年3月改正から全列車が停車するようになりました。飯岡駅も2015年3月改正で全列車停車となりました。
特急「しおさい」には、時代に応じて様々な車両が使用されてきました。運行開始当初は183系・189系電車が投入され、長年にわたり活躍しました。2005年12月からは255系電車とE257系500番台が主力となり、特に255系は2024年3月まで多くの列車で運用されました。2024年3月16日のダイヤ改正では、使用車両が再び変更され、現在はE259系リニューアル車両（6両編成）とE257系500番台（5両編成）が使用されています。E257系500番台は平日の一部列車での運用に限定され、主力はE259系となっています。
座席サービスも変化してきました。運行開始当初の183系にはグリーン車が連結されていましたが、1994年12月に一旦廃止されました。2005年12月に255系が導入された際に再びグリーン車が設定されました。また、2018年3月からは全ての列車に指定席が設定され、指定席利用時の車内改札が省略されるようになりました。そして、2024年3月16日のダイヤ改正をもって、全ての「しおさい」が全車指定席となりました。これにより、自由席の設定はなくなり、代わりに座席未指定券による乗車が可能となっています。
総武本線における有料優等列車の歴史は、「しおさい」の登場より古く、1958年7月10日に両国駅と銚子駅を結ぶ準急「犬吠」として始まりました。当初は普通列車用の車両が使用されていましたが、同年11月には房総各方面行きの列車と両国駅で併結される「房総」となり、総武本線方面は列車名にカッコ書きで「(犬吠)」が付記されるなど、複雑な運転形態となりました。「京葉」への改称（1959年）、新宿発着の「房総」新設（1959年）、併結運転の中止と「総武」への分離（1961年）などを経て、1962年10月には総武本線経由の準急列車は再び「犬吠」に名称が統一されました。1966年3月には走行距離が100kmを超えたため急行列車に昇格し、1970年には7往復体制となり、キハ58形気動車に統一されました。急行「犬吠」は、総武本線電化後の1975年3月に一部が「しおさい」として特急化された後も残存しましたが、1982年11月には完全に「しおさい」に統合され、その愛称は姿を消しました。
特急「しおさい」となってからも、度重なるダイヤ改正によって運行形態やサービスが変化しました。一時設定された両国駅や新宿駅への乗り入れは、2015年3月改正で廃止され、東京駅発着に統一されました。2000年代には通勤需要に応じた愛称が使われたり、臨時列車が設定された時期もありました。2014年3月には車内販売が廃止され、サービス形態も変化しました。近年の大きな変化としては、2015年3月改正での減便や停車駅の見直し、2018年3月からの全列車指定席設定、そして2024年3月改正での全車指定席化と使用車両の刷新が挙げられます。これらの変遷は、「しおさい」が時代の変化や利用状況に合わせてその姿を変えてきたことを示しています。
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