じゃがりこ

じゃがりこ：ロングセラーを続ける国民的スナック菓子

1995年、カルビー株式会社から発売された「じゃがりこ」は、現在も根強い人気を誇るスナック菓子です。一度蒸したジャガイモを細長い棒状に加工し、油で揚げた独特のカリカリとした食感が特徴で、カップに入った手軽さも人気の理由です。その年商は350億円を超え（2018年時点）、カルビーを代表する看板商品となっています。

誕生秘話：女子高生と「カバンに入るお菓子」

「じゃがりこ」は、かっぱえびせん、カルビーポテトチップス、シリアルに続く、1990年代を代表するカルビーの主力商品として開発されました。開発コンセプトは、当時流行していたルーズソックス世代の女子高生が「カバンに入れて持ち歩けるお菓子」という斬新な発想でした。1994年には試験販売として「じゃがスティック」が発売され、現在のカップ型パッケージが採用されたのはこの時からです。「じゃがりこ」という名前は、商品名候補として挙がった「カリットポテト」「ポテッキー」「スリムポテト」などを検討した末、社内での何気ない会話から生まれたエピソードが有名です。

食感とフレーバーのバリエーション：飽きのこない魅力

「じゃがりこ」の魅力は、何と言ってもその独特の食感と豊富なフレーバーにあります。定番のサラダ味やチーズ味に加え、明太チーズもんじゃ味、たらこバター味、九州しょうゆ味など、季節限定商品を含めると実に多彩なバリエーションが展開され、常に新しい味が楽しめます。この多様なフレーバー展開が、幅広い年齢層から支持される理由の一つと言えるでしょう。キャッチコピーである「食べだしたらキリンがない」は、その止まらない美味しさを見事に表現しています。

遺伝子組み換え問題と安全性

2001年には、遺伝子組み換え作物を使用していたとして回収命令が出されたことがありました。しかし、現在ではカルビーの商品全体で遺伝子組み換え作物は使用されておらず、安全性への配慮が徹底されています。

派生商品：じゃがりこワールドの拡大

「じゃがりこ」の人気は、本商品にとどまりません。サツマイモを原料とした「さつまりこ」、トウモロコシを原料とした「とうもりこ」、枝豆を原料とした「えだまりこ」など、様々な原料を使った派生商品が開発され、じゃがりこブランドは更なる広がりを見せています。「ほんじゃが」や「じゃがビー」といった皮付きポテト風の商品も人気です。また、飲食店とのコラボレーション商品として「ポテりこ」も存在します。

意外な活用法と話題性

「じゃがりこ」は、スナック菓子としての枠を超えた活用方法も注目されています。熱湯や温めた牛乳をかけるとマッシュポテト状になることから、Twitter上で料理研究家のリュウジ氏が考案した「じゃがアリゴ」が話題を呼びました。これは、じゃがりこにさけるチーズと塩、熱湯を加えて作る、フランスの郷土料理アリゴに似た料理です。この話題性も、「じゃがりこ」の人気を後押しする一因となっています。

コラボレーション：様々な分野との融合

「じゃがりこ」は、タカラトミーとのコラボレーションによるトミカの発売や、シン・仮面ライダーとのコラボレーション商品など、他分野との積極的な連携も行っています。また、人気クリエイターとのコラボレーションによる限定パッケージも展開されており、コレクター心をくすぐる取り組みも行われています。

まとめ：時代を超えて愛される理由

「じゃがりこ」は、独自の食感、多彩なフレーバー、そして様々な話題性によって、長年に渡り多くの人々を魅了し続けています。発売から30年近く経った今でも、常に進化を続け、新たな魅力を生み出し続ける「じゃがりこ」の今後の展開にも注目です。その人気の秘密は、時代に合わせて変化を続ける柔軟性と、変わらないおいしさにあると言えるでしょう。

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