すんげー!Best10

『すんげー!Best10』

『すんげー!Best10』は、1995年1月から1997年9月まで朝日放送（ABCテレビ）で放送されていたお笑い番組です。本番組は、吉本興業に所属する芸人たちが心斎橋筋2丁目劇場で披露したネタにランキングを付けて紹介する形で進行しました。特に、前番組の『笑いの剣』から引き続き出演していた芸人たちが集まり、その活動を継続したことが大きな特徴となっています。

初期の番組構成

番組は放送開始から約3か月間、日曜正午枠で放送され、大仁田厚と千原兄弟が司会を務めていました。この初期の収録はNGKスタジオにて行われ、面白いネタはリクエストによって決まるシステムでしたが、実際にはリクエストの募集がなされていなかったため、視聴者とのインタラクションの形態は独特でした。ネタが再びランクインする場合、再披露は行わず順位だけを発表する方式も取られていました。

放送時間の変更

1995年4月からは、土曜日の深夜23時55分から放送されることになり、司会者が女性アシスタントに交代。収録地点も2丁目劇場に変更され、番組スタイルが一新されました。この時期になると、1か月に1回特別な「マンスリーセレクション」を設け、トークとネタの総集編を放送するようになりました。

番組の進化と要素

番組の後半には、月曜深夜に変更され、参加する芸人がそれぞれロケでネタを発表するスタイルに変わりました。さらに、50ポイント以上を獲得した参加者には、豪華な料理が贈られる特典も設けられました。このような形式で、番組は芸人たちの創造性をさらに引き出すことに成功しました。

毎回の収録で20組のお笑いコンビがその場でネタを披露し、観客の票によって面白いネタが選出される公開オーディション形式も取り入れられました。この手法は、後にNHKの『爆笑オンエアバトル』で見られるようになりました。しかし、投票基準が何度も変更される中、より多くのポイントを必要とする競争が生まれ、深夜向けの過激なネタが増加する傾向も見られました。

出演者とユニットの特徴

番組には、千原兄弟をはじめとする多数の人気芸人が出演しており、時には参加者自身がユニットを組んでネタを披露することもありました。特異な組み合わせや即席ユニットでは、本番組でしか見られない斬新なコントが生まれ、中には正規のコンビ以上の人気を誇るユニットも存在しました。

MCを務める千原兄弟は時に参加者としてネタに出演することもあり、番組内容は多様性に富んでいました。特に過去には低迷していたFUJIWARAがこの番組をきっかけに復活し、高い評価を受けることとなりました。

記録と再放送の難しさ

『すんげー!Best10』は数々の名コントや人気芸人を生み出しましたが、DVD化や再放送は権利の問題から行われていません。しかし、当時の芸人の一部は新たな番組で再結成されたり、コントが再現されたりすることがあり、歴史的な作品としての価値は色褪せていません。

まとめ

番組は14年後の2011年に特別番組として復活し、再び千原兄弟が司会をつとめました。多くの人気芸人が出演し、当時の良き思い出とお笑い文化の発展の一端を担った『すんげー!Best10』は、視聴者の心に深く刻まれた作品です。

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