ずいずいずっころばし

ずいずいずっころばし

「ずいずいずっころばし」は、日本に古くから伝わる童謡であり、子供たちの遊び歌として親しまれています。この歌は、単なる遊び歌としてだけでなく、様々な解釈が存在することも特徴です。

歌詞の意味

歌詞の意味については、江戸幕府の「お茶壺道中」と関連付ける伝統的な解釈が一般的です。この解釈では、歌詞の内容を以下のように理解します。

胡麻味噌を摩っていると、お茶壺道中が来るという知らせがあり、家の中に急いで入り、戸を閉めてやり過ごす。お茶壺道中が通り過ぎた後、ようやく一息つくことができる。その騒ぎの中、俵から米を取り出して食べていた鼠が驚いて鳴き、喉が渇いた子供たちが井戸に集まって水を争って飲み、茶碗を割ってしまう。

しかし、歌詞自体はナンセンスで支離滅裂であり、意味不明なところに意味を求めようとする説も存在します。また、歌詞の「茶壷」という部分から、お茶壺道中と結びつけられていますが、古い歌詞には「烏坊」として伝わるものもあります。お茶壺道中は江戸時代前期に制度化されましたが、この童謡は江戸時代の文献には記録されていません。

お茶壺道中から離れた解釈としては、歌詞に性的な意味を見出す視点も存在します。西沢爽による詳細な論証がありますが、一般には普及していません。この視点からは、「茶壷」が女性器を意味する隠語として用いられていたことや、元の形である「烏坊」も遊女を意味する隠語であることが指摘されています。

遊戯

この歌は、鬼決めや指遊びにも使われます。各人が拳を軽く握って輪を作り、「ずい・ずい・ずっころ・ばし」の歌に合わせて、順番に指を輪の中に指し入れていきます。

みんなのうた

NHKの『みんなのうた』では、1962年12月に宮川泰が編曲し、ザ・ピーナッツが歌ったものが初めて放送されました。その後、1968年10月には、岩代浩一編曲、ボニー・ジャックス歌唱によるリメイク版が放送されました。

カバー・引用

「ずいずいずっころばし」は、様々なアーティストによってカバーや引用もされています。

1961年には、北原謙二が歌った「ずいずいずっころばし」（作詞：西沢爽、作曲：船村徹）の曲中で、この歌のフレーズが引用されています。
藤圭子のアルバム『圭子のわらべ唄／藤圭子とグリーメン』（1971年）にも収録されています。

関連項目

忍法かげろう斬り - テレビドラマ版のオープニングで、主人公がこの歌の冒頭部分を口ずさんでいます。
西條八十 - 「ズイズイズッコロ橋」という童謡を作詞しています。
極上パロディウス 〜過去の栄光を求めて〜 - ステージ6のボス戦BGMでアレンジされたものが使用されています。
斎藤清六 - 1982年にアルバム『なんなんなんだ!?』に収録しました。
* 元祖天才バカボン - 29話で、この歌を歌うと弾丸が出る鉄砲を使うヤクザが抗争を繰り広げるシーンがあります。

「ずいずいずっころばし」は、時代を超えて歌い継がれてきた日本の大切な文化遺産です。

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