それいけ!アンパンマン かがやけ!クルンといのちの星

それいけ！アンパンマン かがやけ！クルンといのちの星：詳細解説

2018年6月30日に公開された『それいけ！アンパンマン かがやけ！クルンといのちの星』は、『それいけ！アンパンマン』劇場版シリーズの第30作目にあたる記念すべき作品です。キャッチコピーは「いけ！みんなのゆめ まもるため」で、シリーズ30周年という節目を迎え、アンパンマンの誕生秘話と生命の源泉である「いのちの星」をテーマに、壮大な物語が展開されます。

ストーリー：いのちの星の危機

アンパンマンたちが暮らす街では、毎年恒例の「星祭り」の準備が進められていました。そんな中、ばいきんまんが開発したゴミ処理用ワームホール「ハイパーゴミキエール」から、謎の黒い星が現れます。この黒い星は、のちにクルンという元気いっぱいの少女へと姿を変えました。

記憶を失ったクルンは、アンパンマンたちと楽しい日々を過ごしますが、ある日、大量の黒い星がアンパンマンワールドに降り注ぎ、大地は荒れ果ててしまいます。これは「いのちの星」の故郷に深刻な影響を及ぼす事態だと気づいたアンパンマンたちは、クルンと共に宇宙へと旅立ち、いのちの星の故郷を救うため奮闘します。

キャストとキャラクター：

本作では、レギュラーキャラクターに加え、豪華ゲスト声優陣が参加しています。クルン役には女優の杏、バイキンメカのだだんだん役にはアンジャッシュの渡部建、ゴロンゴロ役にはアンジャッシュの児嶋一哉、そして街の人役にはモデルの岡田結実が出演。さらに、30周年を記念して、戸田恵子さんと中尾隆聖さんも試写会に登場するなど、多くのファンを盛り上げました。また、シリーズを通して主題歌や挿入歌を担当してきたドリーミングの寺田嘉代さんにとって、本作が最後の出演となりました。

主要キャラクターたちの活躍も見どころです。アンパンマンは、クルンの力とばいきんまんの意外な協力もあり、ピンチを乗り越えていきます。一方、ばいきんまんは、自身の発明が原因で危機を招いたことを悔やみ、最終的にはアンパンマンたちと協力して事態を収拾しようとします。その他、ジャムおじさん、バタコさん、チーズ、ドキンちゃん、しょくぱんまん、カレーパンマン、メロンパンナ、ロールパンナ、クリームパンダ、ホラーマン、コキンちゃん、どんぶりまんトリオ、みみ先生、カバオなど、お馴染みのキャラクターたちがそれぞれの役割を果たし、物語を彩ります。

テーマとメッセージ

本作のテーマは「いのちの大切さ」と「友情」です。記憶を失くしたクルンが、アンパンマンたちとの触れ合いを通して、自らの存在意義を見出していく過程は感動的です。また、一見敵対するばいきんまんが、アンパンマンと協力することで、新たな友情が芽生える様子も描かれています。一見対照的なキャラクターたちが協力することで危機を乗り越えていく展開は、子供たちに大切なメッセージを伝えます。

興行成績とその後

本作は、シリーズ第2作『ばいきんまんの逆襲』以来となる6億円を超える興行収入を記録し、東京テアトル配給作品としては過去最高の成績となりました。これは、30周年という節目の作品であること、そして魅力的なストーリーと豪華声優陣の起用が成功した結果と言えるでしょう。

その後、2018年10月6日には、『それいけ！アンパンマン』30周年記念ミュージカル『それいけ！アンパンマン アニバーサリーフェスティバル ありがとう！みんなのキラキラパーティ』が上演され、本作に登場したクルンも出演しました。

まとめ

『それいけ！アンパンマン かがやけ！クルンといのちの星』は、シリーズ30周年を記念した、スケールも感動も大きい作品です。アンパンマンと仲間たちの活躍、そして生命の尊さを描いた感動的な物語は、大人も子供も楽しめる内容となっています。シリーズ最高興行収入を記録したのも納得の、見逃せない一本です。

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