たなかかなこ

1975年11月18日、北海道北見市に生まれた日本の漫画家、たなか かなこ。

本名は非公開ですが、キャリアの初期には「田中加奈子」という筆名を使用していました。帯広大谷短期大学卒業後、漫画家としての道を歩み始めます。

漫画家としての第一歩は、1995年10月に『週刊少年ジャンプ増刊』に掲載された読み切り作品『平妖三味』が、第128回ホップ☆ステップ賞で佳作に選ばれたことでした。翌1996年には、『竜鬚虎図』で第51回手塚賞に入選するという栄誉に輝き、この作品は『週刊少年ジャンプ』本誌に掲載され、新人として大きな注目を集めました。

手塚賞入選以降、たなか かなこは主に集英社の雑誌を舞台に精力的に活動を展開しました。初期の活動は少年誌が中心で、『週刊少年ジャンプ』にて1999年に初の連載作品となる『身海魚』を、続く2000年には『三獣士』を連載しました。この時期に、『KANABALISM　田中加奈子短編集』として、初期の読み切り作品『竜鬚虎図』、『洒落市』、『クリーチャーズ』、『コタンコㇿカムイ』、『三獣士』などが単行本にまとめられています。

連載活動が少年誌から青年誌へと移行するに伴い、筆名をそれまでの「田中加奈子」から現在の平仮名表記「たなか かなこ」へと変更しました。青年誌での最初の主要な連載として、2002年より『週刊ヤングジャンプ』にて『破戒王〜おれの牛若〜』を連載開始し、この作品は単行本全5巻が刊行される人気作となりました。この単行本には、読み切り作品である『女（アマゾネス）水滸伝〜がんばれ晁蓋〜』、『漂流侍』、『忍者うっとり夢喰蔵』、『剣客ひょっこり厄三郎』なども収録されています。

その後も青年誌での創作活動を続け、『漫革』（後に『月刊ヤングジャンプ』へ移行）にて2006年から『秀吉でごザル!!』の連載を開始しましたが、同誌の休刊により2010年に連載を終えました。この作品は単行本全7巻が刊行されています。また、2006年にはたなかかなこ名義での短編集『KANAKO MANDALA』が刊行され、『ソロモンアイズ』、『忍者シラノ』、『忍者ぬるり蝸牛ノ介』、『龍の爪』といった読み切り作品が収録されています。

2013年からは『グランドジャンプPREMIUM』にて『妖怪博士の明治怪奇教授録』を連載。この作品は前年の2012年に同誌に掲載された読み切りを経ての連載化で、単行本は全3巻が刊行されました。

漫画家としての活動は集英社系列に留まらず、2020年には講談社のウェブ漫画サービス『マガジンポケット』にて『女帝げぇむ キミのおねがいWAなんですか？』の連載を開始し、2021年まで続きました。同作は電子版のみで単行本全3巻がリリースされています。

また、漫画の作画のみならず、原作も手掛けた経験を持ちます。2011年に『週刊ヤングジャンプ』で連載された『怪盗ロワイヤル〜ロザルタの秘宝を追え!!〜』では、ゲームを原案とし、別天荒人が作画を担当した作品の原作を務めました。

これまで多岐にわたるジャンルと媒体で活動し、常に新しい表現を追求する漫画家として、たなか かなこは精力的な創作活動を続けています。

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