だいすき北海道

1999年4月、北海道の視聴者に向けて新たな情報番組が誕生しました。その名は『だいすき北海道』。NHK札幌放送局が企画・制作を手がけ、道内のNHK総合テレビジョンを通じて広く親しまれた番組です。情報番組という枠組みの中で、この番組は北海道という広大な土地が持つ多様な魅力を掘り下げ、地域に暮らす人々の関心に応える内容を目指しました。2002年4月5日、後継番組『ほくほくテレビ』の開始に伴い、およそ3年間の歴史に幕を閉じました。

番組の特徴

『だいすき北海道』の大きな特色は、公開形式での生放送トーク番組であった点にあります。毎回、北海道にゆかりのある様々な分野の人物をゲストに招き、彼らの視点や経験を通して、地域の「今」を立体的に浮かび上がらせました。招かれたゲストは、自然保護活動家、芸術家、スポーツ選手、経済界のリーダー、教育関係者など、非常に多岐にわたりました。彼らとの対話を通じて、北海道が直面する課題や、地域の知られざる魅力、あるいは未来に向けた取り組みなどが紹介されました。スタジオには観覧者も迎えられ、生ならではの臨場感と、ゲストと視聴者が一体となって地域について考えるような雰囲気がありました。

この番組は、特定のテーマに偏ることなく、自然、芸術、スポーツ、さらには経済や教育問題といった社会性の高いテーマまで幅広く扱い、北海道の多面的な姿を描き出すことを試みました。地域で活躍するキーマンたちが続々と登場し、彼らが語る言葉は、多くの道民にとって、自分たちの暮らす場所を改めて見つめ直すきっかけとなったことでしょう。

放送時間

番組は、毎週月曜日から金曜日までの夕方の時間帯に放送されました。具体的には、午後5時5分から午後6時0分までの55分間です。一日の終わりに近いこの時間帯に、地域に根差した情報や、心温まるトークを提供することで、多くの家庭で親しまれたと考えられます。

出演者

番組の進行を担ったのは、複数の司会者とコメンテーターでした。

司会
肥土貴美男（1999年 - 2000年）
榊寿之（2000年 - 2001年）
志摩悦二郎（2001年 - 2002年）
鶴羽佳子
江口ちひろ
コメンテーター
伊東徹秀
東直己
黒柳眞理

彼らの存在は、番組の多様なテーマに対応し、多角的な視点を提供するために不可欠でした。

テーマ曲

番組のオープニングやエンディングを彩ったテーマ曲は、北海道出身の音楽グループ、ヒートボイスが手掛けた「地平線のむこうに」でした。この楽曲は、北海道の広大な自然や未来への希望を感じさせるようなメロディーで、番組の雰囲気とよく調和していました。

番組の終焉

2002年4月5日、『だいすき北海道』は惜しまれつつその歴史に幕を閉じました。これは、同日にNHK札幌放送局の新しい大型地域情報番組『ほくほくテレビ』がスタートしたことによる改編に伴うものでした。『だいすき北海道』が培ってきた、地域密着型で公開トーク形式というスタイルは、その後の地域情報番組にも影響を与えた可能性があります。およそ3年間にわたり、北海道の「今」を伝え続けたこの番組は、多くの視聴者の記憶に残る存在となりました。

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