だいやもんど おきなわ

だいやもんどおきなわ（DIAMOND OKINAWA）について

だいやもんどおきなわは、琉球海運が運航していたRORO貨客船で、1975年に尾道造船によって建造されました。この船は琉球海運が保有した3隻目のRORO貨客船であり、最初は那覇と鹿児島を結ぶ航路で運航されていました。特に1975年の沖縄国際海洋博覧会の開催に合わせ、特別運航が行われ、那覇新港から博覧会会場近くの渡久地新港までの間で多くの来場者を輸送しました。

その後、1982年に関光汽船系列の西日本商船に売却され、船名がニューゆうとぴあに変更されました。この際に船舶の改装が行われ、チャーター客船としての運航が始まりました。そして1990年、船は日本クルーズ客船の所有となり、さらなる改装が施されました。最終的には1997年にIHI相生工場で係船された後、2002年には韓国へ売却され、済州島でホテルシップとしての役割を果たすこととなりました。

船の設計と装備

だいやもんどおきなわは、設計においては右舷船首と船尾にランプウェイを設けていた点が特徴的でした。1985年の改装に際しては、船首のランプが撤去されることとなりました。これにより積載時の利便性が向上しましたが、一方で船の外観にも変化をもたらすこととなりました。

船内施設の変遷

琉球海運時代の設備

当初、琉球海運時代の船内は多くの客室と充実した設備を備えていました。客室は特一等室が8名、一等室104名、特二等室228名、二等室693名といった多様な選択肢がありました。また、レストランやビュッフェ、ショッピングコーナーに加え、浴室やゲームルーム、ダンスホールも設けられていました。

日本クルーズ客船時代の多彩な施設

のちにニューゆうとぴあとしての運航が始まると、船内はさらに豪華に改装されました。5階には「ボートデッキ」としてスポーツデッキやオープンステージ、プール、スカイラウンジ・バー「スターライトルーム」やリスニングラウンジ「サウンドスポット」が設置され、さらにオーナーズルームも設けられました。お客様はさまざまなクラスの客室から選ぶことができ、各クラスには専用のこのほか、共用施設も充実していました。

テーブルや座席が備えられたレストラン「アルハンブラ」やグリル「ラタンハウス」、免税売店など、乗船したお客様にとって快適な時間を提案するための工夫が施されていました。さらに、情報コーナーを設けて、旅のプランやスケジュールおよび事故時の連絡先などを明示していました。

事故やインシデントの記録

さらに、1998年9月27日には関門海峡での衝突事故が起こりました。この事故は、本船が先導船を追い越そうとした際に、周辺を航行する船舶が接近してきたために発生しました。船首が岸壁に衝突した結果、船体が軽微な損傷を受けたものの、大きな人身事故には至りませんでした。この事故は、当時の複雑な潮流と船舶の運行状況が影響を与えたことが原因として挙げられています。

だいやもんどおきなわは、運航中に多くの人々に愛され、多彩な形での利用がなされてきました。最終的には、その役割を終え、他国での新たな用途へと引き継がれていくこととなりました。

もう一度検索