ときめきメモリアル2 Substories

ときめきメモリアル2 Substories：3部作の青春アドベンチャー

『ときめきメモリアル2 Substories』は、コナミデジタルエンタテインメントが発売したアドベンチャーゲームの3部作です。シリーズ作品である『ときめきメモリアル2』（以下『2』）の世界観を基に、本編では描かれなかった出来事を描いた外伝的位置づけの作品群となっています。前作『ときめきメモリアル ドラマシリーズ』と異なり、『2』本編と同じスタッフが制作を担当。そのため、『1』本編とのキャラクター設定やビジュアル面での違和感も少なく、よりスムーズに世界観に没入できる点が大きな特徴となっています。

シリーズ作品

3部作はそれぞれ異なるテーマとストーリーを持ち、それぞれ下記の通りです。

ときめきメモリアル2 Substories Dancing Summer Vacation (DSV): 高校1年の夏休みを舞台に、ダンスダンスレボリューションの大会出場を目指すヒロインと主人公の物語が展開します。
ときめきメモリアル2 Substories Leaping School Festival (LSF): 高校2年の秋、文化祭を舞台に、3人のヒロインと主人公の友情と恋模様を描きます。
* ときめきメモリアル2 Substories Memories Ringing On (MRO): 高校卒業後1年後のバレンタイン直前、主人公を取り巻く人間関係とそれぞれの葛藤が描かれる物語です。

各作品の特徴

各作品では、『2』本編のヒロインたちがメインキャラクターとして登場し、それぞれの視点から物語が展開します。どのヒロインとどのように関わっていくかによって、エンディングやストーリーが大きく変化するマルチシナリオが採用されている点も大きな魅力です。さらに、各作品にはミニゲームが用意されており、ゲームの進行に影響を与える要素もあります。ミニゲームの内容は、ダンスダンスレボリューションや、シューティングゲーム、料理ゲームなど、バラエティに富んでいます。

また、前作とは異なり、特定のヒロインを単独でフィーチャーするのではなく、3作品を通してすべてのヒロインがメインを張れるような構成が採られています。さらに、『1』のヒロインたちがゲストとして登場し、『1』と『2』の世界観がクロスオーバーする演出もあります。これは、『1』と『2』の舞台となる町が隣同士という設定を、より強調した演出と言えるでしょう。

システムと音楽

ゲームシステム面では、選択肢によって物語の展開が変化するだけでなく、『LSF』では「迷う」という選択肢を選ぶことで、隠された選択肢に進むことが可能です。これは、『2』本編で構想されていたものの、没になった要素を本作で復活させたものです。

音楽面では、各作品、各ヒロインのエンディングテーマが用意され、どのヒロインのストーリーをプレイするのかによって異なる楽曲が流れるなど、細やかな演出が施されています。それぞれのエンディングテーマは、作品の世界観とキャラクターの心情をより深く理解できる重要な要素です。

ユーザーからの評価

前作『ドラマシリーズ』とは異なるコンセプトで制作された本作は、感動的なストーリーを期待していたユーザーからは「肩透かしを食らった」といった意見も聞かれ、作品のできばえに対する批判的な意見も存在します。しかし、各ヒロインの個性を丁寧に描き、マルチシナリオによってプレイヤーの自由度が高い点は高く評価できる点でしょう。

まとめ

『ときめきメモリアル2 Substories』3部作は、『2』本編の世界観をより深く楽しめる作品です。ミニゲームやゲストヒロインの登場、そしてマルチシナリオシステムなど、様々な要素が詰め込まれており、プレイするプレイヤーを飽きさせません。前作とは異なるアプローチで制作された本作は、新たな魅力と、同時に異なる意見も生み出したと言えるでしょう。それぞれの作品が持つ独特の世界観とキャラクターの魅力を堪能できる、充実したアドベンチャーゲームと言えるでしょう。

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