ときわにんにく

ときわにんにく：青森の誇るブランドニンニク

青森県南津軽郡藤崎町を主な産地とする「ときわにんにく」は、津軽みらい農業協同組合（JA）の管内で生産される、品質に定評のあるニンニクです。その歴史は長く、地域住民の努力と工夫の結晶と言えるでしょう。

厳格な基準と品質へのこだわり

「ときわにんにく」の生産には、JAが定めた厳しい栽培基準が適用されます。選別・出荷においても、JA独自の厳しい基準をクリアしたものだけが「ときわにんにく」として市場に出荷されます。この基準を満たせないものは、青森県産または藤崎町産ニンニクとして流通します。この徹底した品質管理が、「ときわにんにく」のブランド価値を支えています。主な出荷先は、豊洲市場と名古屋市中央卸売市場です。

「ときわ」の由来とブランド戦略

「ときわにんにく」の名称にある「ときわ」は、藤崎町の前身である旧南津軽郡常盤村と旧常盤村農業協同組合に由来しています。平成の大合併による村名の消滅とブランドの濫用を防ぐため、「常盤」はJAの登録商標として保護されています。このブランド戦略は、地域資源の保護と持続可能な農業経営に貢献しています。

生産地と地域連携

「ときわにんにく」の生産地は、狭義では藤崎町の旧常盤村ですが、広義には津軽みらい農業協同組合の管内全域（弘前市の一部、黒石市、平川市、田舎館村、藤崎町、板柳町）を指します。地域全体で連携し、高品質なニンニクの生産に取り組んでいることがわかります。

歴史を刻む年表

「ときわにんにく」の歴史は、昭和32年（1957年）、JA婦人部へのピンク系ニンニクの配布から始まりました。以来、生産技術の向上、組織化、市場開拓など、数々の取り組みが重ねられてきました。以下に重要な出来事をまとめます。

1961年: 「常盤村そさい研究会」結成。
1969年: 東京市場への出荷開始。ピンク系からホワイト系の福地在来への転換。
1982年: 常盤村そさい研究会から「常盤村農協ニンニク部会」が独立。
1983年: ニンニク乾燥機導入。
1987年: 冷蔵貯蔵施設導入による通年出荷体制の確立。
1999年: 青森県農業賞生産組織部門奨励賞受賞。
2002年: 萌芽抑制剤の代わりに乾熱処理を導入。
2003年: 「常盤村農協ニンニク部会」の名称を「ときわにんにく部会」に変更。
2005年: 藤崎町の発足。
2008年: 津軽みらい農業協同組合の発足、登録商標「常盤」取得。
2010年: 氷温食品としての認定取得。
2013年: 黒ニンニクソフトを発表。

これらの出来事は、「ときわにんにく」が単なる農産物ではなく、地域を支える重要なブランドへと成長してきた過程を示しています。

未来への展望

「ときわにんにく」は、これからも地域住民の努力と、JAの積極的な取り組みによって、そのブランド価値を高めていくことでしょう。新たな技術やマーケティング戦略によって、さらに市場での存在感を高め、青森を代表する農産物として発展していくことが期待されます。消費者のニーズを捉え、高品質な製品を提供し続けることが、ブランドの維持と発展に繋がっていくでしょう。

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