とびきり

テレビ番組『とびきり』について

『とびきり』は、NHK大阪放送局を含むNHKの総合テレビが制作した、近畿地方向けの地域情報番組です。この番組は2009年4月3日から放送を開始し、毎週金曜日の夜に放送されました。基本的に近畿地方以外の地域の情報番組が中心となり、各県の特色や文化、魅力を紹介することを目的としていました。

番組の名称である「とびきり」は、優れた、または特別なという意味の「飛び切り」に由来しています。そのため、各地で制作された質の高い番組が厳選され、視聴者に届けられることになっています。一方で、原則として近畿地方内で制作されたコンテンツは放送されず、他地域の特色を伝える形がとられていました。この方針には過去に放送された地域情報番組のノウハウが活かされていますが、特別に『かんさい特集』が過去に放送されたこともあります。

なお、特定の地域からの番組が全く取り上げられないわけではなく、例えば北海道や東北、関東甲信越ブロックの番組は放送されたことがなく、これは番組制作の方針から来るものです。視聴者は、主に西日本に密着した地域情報を生活の一部として感じることができ、文化交流の場としても機能していました。

番組は毎週金曜日の10時05分から10時50分まで放送されましたが、内容や制作の都合によって終了時間が変動することもありました。また、年末年始や祝日、国会中継や高校野球の中継が行われる際には、一時休止があるため、放送スケジュールが随時調整されました。

番組で取り上げられる主な特集内容には、地域ごとの特色あふれる企画が盛り込まれています。たとえば、東海・北陸エリアでは「金とく」、中国地方では「ふるさと発」、四国では「しこく8」、九州および沖縄では「九州沖縄スペシャル」といった地域番組が放送され、各地域の文化や人々の生活が紹介されていました。

ただし、番組開始以来、近畿地方向けには「とくせんETV」や「歌うコンシェルジュ」といった他の人気番組が差し替えられ、視聴者の関心に沿った内容が展開されました。このため、放送内容は多様性に富み、視聴者に新しい視点を提供していました。

番組は2011年の東日本大震災に影響を受け、放送スケジュールの変更がありました。その影響で、当初予定されていた放送終了日は繰り上がり、実際に最終回として放送されたのは2011年2月25日の「笑ってうたって しあわせ家族」という番組でした。

番組『とびきり』は、地域ごとの優れた情報を視聴者に提供することで、地域文化や特性を発信する重要な役割を果たしていました。その独自の放送形式は当地の情報を知る手助けとなり、多くの視聴者に親しまれる存在となったのです。

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