とれまレコード

とれまレコード（Torema Records）

とれまレコードは、日本におけるインディーズレコードレーベルとして広く知られています。特にその特徴として、ミニマルテクノに焦点を当てたレコードのリリースが挙げられます。このレーベルは、クラブでのDJプレイを前提にした楽曲を中心に展開しており、DJたちにとって確かな音楽的基盤を提供しています。

設立は1993年で、DJの田中フミヤによって創立されました。彼は、当時の大阪のテクノシーンを牽引しました。とれまレコードは、アーティストやDJにとって音楽の創作・発表の場として重要な役割を果たしてきました。特に初期にリリースされたレコードには、トラックのBPM（ビートパーミニット）が記載されており、DJプレイで曲をスムーズに繋げるための利便性も考慮されています。

また、レーベル名である「とれま」は、ある交通標識の誤表記が由来とされています。この標識は『VOW』というメディアに掲載されていたもので、路上の停止を示す「とまれ」を「とれま」と誤って記載されたものです。この面白い逸話は、レーベルのロゴにも反映されています。

とれまレコードは、設立当初から数々の才能あるアーティストたちからの支持を受けてきました。タンツムジークや石野卓球（DOVE LOVES DUB、MICKIEE名義）など、後に大きな成功を収めるアーティストたちも、このレーベルから楽曲をリリースしました。これにより、とれまレコードは大阪のテクノシーンの重要な一翼を担う存在となりました。

しかし近年では、田中フミヤ自身のプライベートレーベルのような形態に移行していることが多いです。この変化は、レーベルの活動のスタイルが彼の音楽的ビジョンにシフトしていることを反映しています。

全体として、とれまレコードは日本のミニマルテクノシーンにおける重要なレーベルとして、その存在感を示し続けています。また、DJプレイに特化したレコードのリリースは、今後も多くの音楽ファンやDJたちに影響を与え続けるでしょう。

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