とれんでぃ9

『とれんでぃ9』

『とれんでぃ9』（とれんでぃナイン）は、1988年10月から12月にかけてテレビ朝日系列で放送されていたクイズ番組です。この番組は、イーストと古舘プロジェクトによって制作され、約2か月間の放送期間を経て最終回を迎えました。初めは「大型プライスシミュレーションゲーム とれんでぃ9」というタイトルでスタートしましたが、その後「地球買い歩き!とれんでぃ9」という名称に変更されました。毎週月曜日の21:00から21:54までの時間帯に放送され、多くの視聴者に親しまれました。

概要と内容

『とれんでぃ9』は、かつて同系列で放送されていた『がっちり買いまショウ』を基に、大幅にアレンジされて作られた番組です。バブル経済が盛り上がっていた時期を背景に、視聴者に「海外に行かなくても海外旅行の気分が味わえる」というコンセプトが打ち出されました。番組の形式は旅行の買い物をシミュレーションするものであり、設定金額に基づいて2つのプランから1つを選び、その金額を見積もるという方式が採用されました。

視聴者は事前に選ばれた旅行先に関する情報をもとに、特製グッズを価格に換算することで、最終的な合計金額が設定金額の95%以上100%未満に収まれば、その旅行先のチケットをゲットするチャンスがありました。さらに、合計金額がぴったりと設定金額に一致した場合は副賞として100万円を獲得する可能性もありましたが、公正取引委員会の規制によりその全額を受け取ることはできませんでした。

タームに応じて設定されたコースは松・竹・梅の3種類があり、どのコースで挑戦するかは番組セットの巨大ピンボールを用いて決定されました。挑戦者はボールを弾いてそれぞれのポケットに入れることでコースを決定し、その後、金額表示盤に表示された金額に基づき挑戦を行う流れとなっていました。

出演者とスタッフ

番組のMCは、当時人気のあった古舘伊知郎さんと大島智子さんが担当しました。ナレーションは古川登志夫さんやキャロル久末さんが務め、視聴者に番組の進行をわかりやすく伝えました。制作には多彩なスタッフが関わっており、それぞれ音楽や演出、制作技術などにおいて高い水準の作業を行っていました。特に、音楽はボブ佐久間さんが担当し、その特徴的なサウンドが番組の雰囲気を盛り上げました。

関連番組

『とれんでぃ9』の放送終了後には、同じ制作会社が手掛けた討論バラエティ番組『そんなに私が悪いのか!?』が放送されました。これは、イーストと古舘プロジェクトによる共同制作であり、前作から13年の歳月を経て放映されたことでも注目を集めました。また、現在も同時間帯に放送されている『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』も『とれんでぃ9』とは異なるスタイルでありながら、クイズをテーマにしたエンターテインメントを提供しています。

このように、『とれんでぃ9』は特有のシミュレーション方式とエンターテインメント要素を融和させ、多くの視聴者に愛された番組でした。

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