どんど晴れ

どんど晴れ

『どんど晴れ』は、2007年度上半期にNHKで放送された連続テレビ小説であり、全76作の中でも特に注目された作品です。このドラマは、脚本を小松江里子が手掛け、比嘉愛未が主演を務めています。また、2011年には続編となるスペシャル版も放送され、人気を博しました。さらに、2015年から2016年にかけては再放送が行われました。

概要

物語の舞台は主に岩手県盛岡市や横浜市で、岩手県が連続テレビ小説の舞台となるのは初めての試みでした。物語は、岩手に伝わる『遠野物語』や宮沢賢治の作品を基に構成されており、ドラマ内には彼らの影響も色濃く現れています。

番組名の「どんど晴れ」は、岩手県遠野地方の昔話の締めくくりとして用いる表現で、「めでたし、めでたし」という意味を持っています。このことから、視聴者は物語がハッピーエンドに向かうことを期待しました。また、現代社会に不足している「見えないものを信じる勇気」をテーマに掲げ、深いメッセージが込められています。

ヒロインは、横浜で生まれ育った夏美というパティシエで、彼女が婚約者の実家である老舗旅館「加賀美屋」で女将修行を行う様子が描かれます。撮影は2006年から2007年にかけて行われ、非常に高い視聴率を記録しました。

あらすじ

物語は2005年春。横浜の洋菓子店「ル・ヴィザージュ」で見習いパティシエとして働いていた23歳の浅倉夏美は、加賀美間樹と婚約中です。ところが、柾樹が祖母の体調不良を受けて実家の旅館を継ぐこととなり、夏美は新たに「加賀美屋」で仲居として女将修行を始める決意を固めます。

盛岡での修行は、夏美にとって苦難の連続ですが、その中で彼女は幼少時代に親しんでいた民話との再会を果たし、身近な人々と共に成長していきます。夏美は明るく前向きな性格を持ちながらも、修行の中で様々な困難に直面し、仲居たちや他の職員とのトラブルを経験します。

彼女の成長は、仲居たちとの関係を通じて描かれ、最終的には女将として認められるようになっていく過程が魅力的に描かれています。夏美は、周囲の信頼を得ることで、自身が本当に女将になりたいという気持ちに気づき、再び修行を続けることを決意します。彼女の強い意志と努力が、多くの人々の心を打ち、物語は感動的なクライマックスへと進んでいきます。

キャスト

• - 浅倉夏美（演：比嘉愛未） - 横浜でのパティシエを目指していたが、加賀美屋で女将修行を始める。明るく前向きな性格の持ち主。
• - 加賀美柾樹（演：内田朝陽） - 夏美の婚約者。祖母の旅館を継ぐ決断をする。
• - 加賀美カツノ（演：草笛光子） - 加賀美屋の7代目女将。夏美を女将に育てようと奮闘する。
• - 加賀美環（演：宮本信子） - 加賀美屋の女将であり、柾樹の叔母。夏美とは時に対立しながらも彼女の成長を見守る。

その他にも多彩なキャラクターが登場し、それぞれが織り成す人間模様がこの作品の魅力を引き立てています。

スタッフ

本作は、作家である小松江里子が作を手がけ、音楽は渡辺俊幸が担当し、主題歌「ダイジョウブ」は小田和正が作词・作曲をし、彼自身が歌うことで視聴者の心をつかみました。

『どんど晴れ』は、盛岡の美しい四季や人々の温かさを背景に、視聴者に深く残る感動を与えた名作となりました。

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