ど根性ポプラ

ど根性ポプラ

「ど根性ポプラ」は、岩手県大船渡市三陸町越喜来にそびえ立つ、樹高約25〜27メートルのポプラの木です。この木は、過去に三度も大津波に襲われながらも、倒れることなく生き抜いたことから、地域住民から「ど根性ポプラ」と呼ばれるようになりました。その姿は、自然の脅威に屈しない強い生命力の象徴として、多くの人々に勇気を与えています。

概要

ど根性ポプラは、昭和三陸地震（1933年）、チリ地震（1960年）、そして東日本大震災（2011年）という、三度の大地震による津波に見舞われました。特に東日本大震災では、三陸町越喜来地区が壊滅的な被害を受ける中、このポプラだけが津波に耐え抜き、その力強い姿が住民の心の支えとなりました。このことから、「ど根性ポプラ」という名で親しまれるようになったのです。

歴史

ど根性ポプラの歴史は、昭和初期にさかのぼります。当時、この場所にあった店舗兼自宅の裏庭に、経営者の母親が記念樹として植えたのが始まりです。その後、このポプラは幾多の試練に立ち向かうことになります。

1933年（昭和8年）: 昭和三陸地震が発生。津波により被災。
1960年（昭和35年）: チリ地震が発生。再び津波による被害を受ける。
1992年頃: 落雷の危険性から伐採の計画が持ち上がりました。しかし、予算の都合で伐採は実行されず、結果的にこのポプラは生き残ることができました。もし伐採されていたら、東日本大震災の津波に耐え抜くことはなかったでしょう。
2011年（平成23年）3月11日: 東日本大震災が発生。巨大な津波が押し寄せ、ポプラの木の3分の2が水没。しかし、この木は倒れることなく、その場に立ち続けました。
2017年: ポプラの周辺2400平方メートルが多目的広場として整備されました。これにより、地域住民が憩い、交流できる場として活用されるようになりました。

現在の様子

ど根性ポプラは、現在も力強く枝を広げ、その姿は訪れる人々に感動を与えています。周辺の多目的広場と合わせて、震災の記憶を伝えるとともに、復興のシンボルとして、地域の人々に愛されています。

所在地とアクセス

所在地: 岩手県大船渡市三陸町越喜来杉下24
アクセス: 三陸鉄道リアス線「三陸駅」から徒歩約10分

関連情報

ど根性ポプラは、以下のような関連スポットや記事と併せて語られることがあります。

東北地方太平洋沖地震に関する記事の一覧: 東日本大震災の被害状況や復興に関する情報が掲載されています。
震災イチョウ: 同じく震災を生き抜いたイチョウの木。ど根性ポプラと同様に、復興の象徴として注目されています。
奇跡の一本松: 東日本大震災の津波に耐え抜いた松の木。陸前高田市の復興の象徴となっています。
ど根性ケヤキ: こちらも災害を乗り越えたケヤキの木。強い生命力が人々に感動を与えます。
大船渡市立越喜来小学校: ど根性ポプラの近くにある小学校。地域住民にとって大切な場所です。
三陸大王杉: 三陸地方にある巨大な杉の木。自然の力を感じさせます。

外部リンク

津波に耐えた「ど根性ポプラ」　周辺に広場整備へ - 朝日新聞DIGITAL
* 津波に負けなかった「ど根性ポプラ」（大船渡市） - IBC岩手放送



ど根性ポプラは、ただの木ではありません。それは、自然の驚異に立ち向かう不屈の精神、そして地域の人々の希望の象徴なのです。このポプラの姿は、私たちに大きな勇気と感動を与えてくれるでしょう。

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