ながしま (掃海艇)

掃海艇「ながしま」について

掃海艇「ながしま」（ローマ字：JS Nagashima, MSC-680, MCL-732）は、日本の海上自衛隊に属する艦艇で、うわじま型掃海艇の9番艇として知られています。この艇名は新潟県に位置する長島に由来しています。

艦歴

「ながしま」は1995年4月14日に日本鋼管鶴見製作所で起工し、1996年5月30日に進水、同年12月25日に就役しました。就役時は第1掃海隊群に配属され、同日に編入された第1掃海隊とともに呉に配備されました。

2000年3月には掃海部隊の編成替えが行われ、第1掃海隊が掃海隊群へと編入されました。5年後の2005年2月9日には舞鶴地方隊第44掃海隊に編成され、さらなる任務に備えることとなりました。

2011年3月11日、東日本大震災が発生すると、「ながしま」は災害派遣任務に参加し、3月20日には補給艦「とわだ」から様々な物資を受け取り、地元の復興支援に貢献しました。

その年の秋には、護衛艦「ちくま」や「あけぼの」と協力し、ロシア海軍の艦艇とともに捜索救難訓練を実施しました。この訓練は国際的な連携の一環として行われました。

2012年には、函館基地隊第45掃海隊に編成替えされ、陸奥湾でのヘリコプターの墜落事故に対する捜索活動にも参加しました。さらには、硫黄島周辺海域での実機雷処分訓練が行われ、意義深い訓練が続きました。

2015年には、伊勢湾で平成26年度機雷戦訓練に参加し、その後も訓練を重ねていきました。翌年も硫黄島の近海で訓練が行われ、技能の向上に努めました。

2016年6月8日、宗谷岬北東でグリシャⅤ型コルベットや測量艦を発見し、監視を行いました。このように、「ながしま」はその任務に対して常に高い警戒心を持って臨んでいました。

2017年12月17日には、除籍される「くめじま」の後任として第101掃海隊への転籍が決まり、呉へ向けて出港しました。2018年3月27日には掃海管制艇へと種別変更が行われ、艦籍番号もMCL-732に変更されました。最終的には掃海隊群第101掃海隊に編入され、呉を定係港として活動していました。

2020年10月1日、「ながしま」は除籍され、掃海隊群第101掃海隊は解隊となりました。この艦艇はその歴史の中で多くの訓練や任務に従事し、日本の海洋安全保障に大きく貢献してきました。

参考文献

• - 石橋孝夫著『海上自衛隊全艦船 1952-2002』（並木書房、2002年）
• - 『世界の艦船 海上自衛隊木造掃海艇建造史』（海人社、2010年）

関連項目

• - 海上自衛隊艦艇一覧

もう一度検索