ななこSOS

ななこSOS

『ななこSOS』（ななこエスオーエス）は、日本の漫画家・吾妻ひでおによる作品で、1980年から1985年にわたって連載された。1983年にはフジテレビでアニメ化され、全39話が放送された。

概要

本作は、光文社の『ポップコーン』に創刊号から連載され、その後『ジャストコミック』に引き継がれた。漫画は2001年に一時復活し、個人誌としても発表されたものの、2004年以降は発行されていない。2005年には『ハヤカワコミック文庫』から新たに描き起こされた短編も収録された。本作の原点となる短編作品は、1979年にみのり書房の『Peke』に掲載された『どーでもいんなーすぺーす』内の『すーぱーがーる』だとされている。

「ななこ」という名前は、吾妻が「弱々しい名前」を意図して考えたもので、筒井康隆の作品からの影響は否定されている。

ストーリー

物語は、泣き虫でドジな超能力高校生・すーぱーがーる・ななこが中心となる。彼女を利用しようとするマッドサイエンティスト四谷永一郎や、ななこを愛し正義感も強い飯田橋博士と共に、さまざまな悪役や宇宙人、犯罪者と絡むドタバタ劇が繰り広げられる。

キャラクター紹介

すーぱーがーる・ななこ

ななこは本作の主人公で、すぐに泣いてしまう上に常にドジを踏んでしまう少女。強力な超能力を持っているが、なぜか力を奪われることが多い。彼女は自らの正義感と四谷への一途な愛に支えられながら、日々奮闘する。

四谷永一郎

ななこの超能力アドバイザーでマッドサイエンティストの四谷は、世界征服を目指す野心家。彼はななこの力を利用して、自らの会社を大企業に育て上げようとする。彼のキャラクターは冷静でありながらも、独特の突拍子のない行動が目立つ。

飯田橋博士

ななこを一目見て恋に落ちた小柄な男子高生。正義感に満ちており、四谷の言動に対して時には鋭い突っ込みを入れることもある。彼はななこのために行動することが多く、四谷に反発するシーンも見られる。

悪役たち

作品には多数の悪役も登場し、彼らはななこのファンという共通の特徴を持っている。特に、有名なキャラクターには自称日本一のマッドサイエンティスト・Dr.石川や、超能力を研究するDr.O友がいる。

テレビアニメ

アニメ版は原作の設定をもとに展開されるが、ストーリー展開やキャラクターの描写が原作とは異なっている点がある。アニメではななこが事件の引き金となるシーンや、彼女を利用して資金集めを行う四谷の姿が描かれる。

音楽とメディア展開

アニメ版には多くの挿入歌やテーマソングがあり、主題歌には『オレンジのダンシング』と『星空ノクターン』が用意された。さまざまなメディア展開が行われており、ゲーム化もされている。

『ななこSOS』は、ユーモアとエンターテインメントが融合した作品であり、多くのファンから愛され続けている。

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