みのり書房

株式会社みのり書房概要

株式会社みのり書房は、東京都文京区に本社を構えていた出版社で、1971年7月に設立されました。設立は紙の卸売業を営む朝日紙業株式会社の100%子会社としてスタートし、初期にはエロ劇画誌を中心とした『ベンチャーコミック』や『官能劇画』、さらには『漫画スカット』などを発行していました。その後、様々なジャンルに挑戦し、日本初のアニメ雑誌とされる『月刊OUT』や、その関連誌『アニパロコミックス』など、サブカルチャーに焦点を当てた雑誌を多く手掛けました。

主な発行誌とジャンル

みのり書房は多様なジャンルの雑誌を発行しました。特にサブカル系の雑誌が有名で、1976年から1977年にかけて発行された『オカルト時代』は、オカルトに特化したタイトルとなります。また、1977年5月から1995年5月まで続いた『月刊OUT』は、サブカルチャーからアニメ情報に至るまで幅広い内容を網羅しており、多くのファンを魅了しました。さらに、1982年に『月刊OUT』の臨時増刊号として創刊された『アニパロコミックス』は、特に人気を博し、隔月刊誌として1993年まで続きました。

アダルト系の雑誌も数多く手がけ、1973年から続いた『ベンチャーコミック』や、1975年から刊行された『官能劇画』など、成人向けのニーズにも応えていました。特に『NUCU』はAV・風俗情報に特化した雑誌として、1993年から1994年にかけて人気を集めました。これらの雑誌の成功により、みのり書房はサブカルチャーとアダルト市場の双方で影響力を持つ存在となりました。

解散とその後

しかし、みのり書房は1995年に事業を停止し、翌年には臨時株主総会で解散が決定されました。その後、特別清算が開始され、1997年には法人として消滅しました。旧みのり書房の出版物の版権については、親会社である朝日紙業が引き続き管理を行っています。

関連人物

みのり書房には多くの編集者が関与しており、特に川本耕次は『月刊Peke』の編集長として知られており、南原四郎と大徳哲雄もそれぞれ『月刊OUT』の主要な編集長として活躍しました。彼らの編集方針やセンスが、みのり書房の雑誌の特徴を形成していたことは間違いありません。

まとめ

株式会社みのり書房は、1970年代から1990年代にかけて、サブカルチャーやアダルト系雑誌の販売を通じて日本の出版界に多大な影響を与えました。特に、アニメやオカルト、成人向けコンテンツが融合した独特な作品群は、今なお多くのファンの記憶に残っています。

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