なんでもワイド

『なんでもワイド』は、広島県の民放テレビ局である中国放送（RCCテレビ）が、平日夕方に編成していた長時間ワイド番組です。

この番組は1994年4月4日にスタートし、約2年間の放送を経て、1996年3月15日に最終回を迎えました。当時のRCCテレビにおける夕方帯の顔として、地域に密着した情報や暮らしに役立つ話題、エンターテインメントなどを複合的に提供する役割を担っていました。

番組開始当初のタイトルは『いいことあるかな なんでもワイド3時間』でした。この名称が示す通り、番組は3時間を超える長時間の放送枠を占めていました。番組の進行役を務める司会者には、中国放送のアナウンサー（当時）である川島宏治氏、吉田幸氏、上野隆紘氏らが起用され、日替わりあるいは週替わりなどでメインを担っていたと考えられます。

放送時間は番組の歴史の中で幾度か変更されています。開始当初の1994年4月4日から1995年3月31日までは、月曜日から金曜日まで、午後3時53分から夜7時00分までの枠で放送されていました。続く1995年4月3日からは、開始時刻がわずかに繰り下げられ、午後4時00分から夜7時00分までの3時間枠となりました。そして、1995年10月2日からは、番組編成が大きく変更され、放送時間が大幅に短縮されました。これは、それまで番組に内包されていた夕方のニュース部門が独立したことによるものです。この時期以降は、午後4時00分から夜6時00分までの放送となり、夜6時以降の枠は『RCC TODAY』という独立したニュース番組（月曜日から金曜日、午後6時29分から夜7時00分）として切り離されました。『RCC TODAY』では、本名正憲氏と堀江順子氏がキャスターを務めました。

番組タイトルも、放送時間の変更や内容のリニューアルに伴って改称されています。番組開始から1995年3月31日までは、『いいことあるかな なんでもワイド3時間』として放送されました。その後、1995年4月3日からは、メイン司会者の名前を冠した『川島宏治のなんでもワイド』へと変更され、番組終了までこのタイトルが使用されました。これは、川島宏治氏が番組の顔として前面に出る形でのリニューアルであったことを示唆しています。

番組内には、視聴者の関心を引く様々なコーナーが設けられていました。例えば、「クレドで目立ちまショー」は、広島市の中心部にある複合商業施設、基町クレドビルの前で行われる公開形式のコーナーでした。ここでは、地域で行われるイベントの情報や、店舗のプロモーションなどが紹介され、現場の賑やかな様子が伝えられていたようです。また、「上野さん教えて」というコーナーも存在しました。これは司会の一人である上野隆紘氏が担当していたコーナーで、具体的な内容は不明ですが、視聴者からの質問に答えたり、生活に関する情報を提供したりするような形式であったと推測されます。

『なんでもワイド』は、 RCCテレビの夕方帯の看板番組として、約2年間にわたり広島地域の視聴者に様々な情報とエンターテインメントを届けました。放送時間の変遷やニュース部門の分離など、編成上の変化に適応しながらも、夕方ワイドというジャンルにおいて一定の存在感を示した番組と言えるでしょう。

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