ねこ/扉の冬

吉田美奈子のデビューシングル「ねこ / 扉の冬」

1973年9月21日、吉田美奈子が歌手としてのキャリアをスタートした記念すべきデビューシングル「ねこ / 扉の冬」がリリースされました。このシングルには、当時新たに発表されたアルバム『扉の冬』に収録されている同名の曲が含まれています。両曲は同日発売のアルバムと同じテイクで、つまりはそのままの姿でシングルカットされています。

シングルの収録曲について

このシングルには２つの楽曲が収められています。A面には「ねこ」、B面には「扉の冬」が収録されています。「ねこ」は特に印象的で、リリース当日には文京公会堂にて行われた「はっぴいえんどラスト・ライヴ」の中でも、吉田自身によるピアノの弾き語りでパフォーマンスされました。このライブは後にライブアルバム『1973.9.21 SHOW BOAT 素晴しき船出』に収められることとなります。

一方、B面の「扉の冬」は、その後1975年10月3日に新宿厚生年金会館で行われたライブでも演奏され、こちらも『MINAKO II Live at Sun Plaza Hall October 3, 1975』というライブアルバムに収録されています。これらのライブパフォーマンスは、吉田美奈子の音楽家としての成長を物語るもので、多くのファンにとって特別な意味を持つものとなりました。

リリースの背景と再発

当初のリリースから数年後、1998年には「SHOW BOAT 25th anniversary」として、デジパック仕様のCDとして再リリースされることとなりました。この際、吉田美奈子の他のシングル6タイトルと共に一つのパッケージとして復刻され、ファンの間で話題を呼びました。また、2000年にはアナログシングルの復刻版が『JAPANESE 70's 7inch BOX』というボックスセットに収められ、再びその価値が見直されることになりました。

レコーディングメンバー

このシングルのレコーディングには、吉田美奈子自身の他にも多くの有名なミュージシャンが参加しています。具体的には、細野晴臣がエレクトリックベースとアコースティックギターの演奏を担当し、林立夫がドラムとパーカッションを担当しました。また、鈴木茂がエレクトリックギターの役割を果たし、松任谷正隆がオルガンやアコーディオン、パーカッションを操ることで、多層的な音楽性が生まれています。

このように、吉田美奈子のデビューシングル「ねこ / 扉の冬」は、初期の日本の音楽シーンにおいて重要な役割を果たしました。その後も多くのライブで演奏され続け、様々な形で再リリースされることで、今なおファンに愛される存在となっています。

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