ねらわれた学園 (1982年のテレビドラマ)

ねらわれた学園について

『ねらわれた学園』は、1982年にフジテレビ系列で放送されたテレビドラマで、原田知世が主演を務めました。このドラマは、眉村卓の同名小説を原作としており、全11回（本編10回とNG集）で構成されています。放送期間は1982年10月11日から12月27日まででした。

概要

本作品は原田知世にとっての主演作は2作目となります。ドラマの中では、特に第1回、第2回で描かれた超能力に関するシーンが印象的でした。子どもたちの「あっ、○○みたい」というセリフを皮切りに、当時の人気番組である『オレたちひょうきん族』や『Dr.スランプ アラレちゃん』、『うる星やつら』の宣伝映像が挟まれていました。また、テニス部や野球部を巧みに操る高見沢みちるのシーンでは、実在のアスリートの画像が使用されるなど、当時の流行を反映した演出が目立ちました。

特に注目すべきは、第5回の脚本を担当した伊藤和典による未来世界の描写です。原作やそれまでの映像化では具体的に表現されていなかった未来像が、ここでは詳細に描かれています。最終話でのエンディング曲は、原作ではおなじみの「ときめきのアクシデント」ではなく、矢沢永吉の「A Day」が起用されているなど、音楽にも工夫が見られました。

原作との相違点

原作小説は中学校を舞台にしていますが、ドラマ版では高校が舞台として設定されています。また、登場人物の一人、西沢響子の設定にも変更があります。彼女はもともと京極少年の側にいたが、後に寝返って反京極の立場を取り、教師たちに京極少年や栄光塾の内情を明かします。最終的に彼女は、耕児や和美とのグループに参加し、その物語を見届ける役割を果たします。原作では京極とともに未来へ旅立つのは高見沢みちるですが、ドラマでは楠本和美がその役を果たします。

和美は、京極によるアプローチを受け入れ、未来へ向かうことを決断します。一方みちるは、京極に拒絶されたことに痛みを感じつつも、和美が京極のことを思う感情を理解しつつ、自身の意識とみちるの意識を交替させて未来へ進むことを選択します。その後、和美が姿を消した後のみちるは、耕児やその仲間たちと新たな関係を築いていく展開が描かれます。

キャスト

本ドラマには多彩なキャストが揃い、原田知世が楠本和美を演じ、他にも高柳良一（関耕児）、柳沢慎吾（柳沢一平）、堀広道（石原雄太）、麻生えりか（西沢響子）など、多くの俳優が出演しています。また、特別出演ではビートたけしがタケちゃんマンの役を演じているなど、話題性もありました。

制作スタッフ

本作の制作にあたり、演出を牛窪正弘や小野原和宏、河毛俊作が担当しました。また、オリジナル脚本は岡部俊夫、伊藤和典、今井詔二が書き上げ、企画には角川春樹と岡正が名を連ね、プロデューサーとして南條武史が参加しています。音楽は風戸慎介が手がけ、主題歌として原田知世の「ときめきのアクシデント」が知られています。

このドラマは、青春、友情、成長をテーマにした魅力的な作品であり、今なお多くの人々に愛されています。

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