はじめまして (中島みゆきのアルバム)

アルバム『はじめまして』の詳細

中島みゆきが1984年10月24日にリリースしたオリジナルアルバム『はじめまして』は、彼女の11枚目のアルバムとして音楽キャリアの中でも重要な位置を占めています。このアルバムは、前作『予感』から1年7ヶ月の間隔を経て発表され、音楽スタイルにロックをしっかりと取り入れた作品に仕上がっています。

制作の背景

本作は、中島みゆきの“御乱心の時代”と称される約4年間の初期の一部であり、この期間中の作品には特有のサウンドが特徴的です。特にロックの要素が強調され、リズムやメロディに新しい挑戦が見られます。マスタリングはスティーブン・マーカッセンが担当しており、彼は後に2015年の41stアルバム『組曲 (Suite)』のマスタリングも手掛けています。これ以降も中島みゆきのアルバムに関わる機会が多く、音楽業界での彼の存在感を強調する結果となりました。

リリース情報

このアルバムは、キャニオン・レコードのAARD-VARKレーベルからLPとカセットテープ（CT）の2形態でリリースされました。特に1984年11月5日にはCDフォーマットが登場し、現行盤のCDは2018年にヤマハミュージックコミュニケーションズから発売され、今でも広く入手可能です。さらに、2012年にはロサンゼルスのPrecision Masteringによって新たにデジタルリマスタリングされたCDもリリースされています。このリマスタリングは、より鮮明で高音質な音源として評価されています。

収録曲の魅力

アルバム『はじめまして』には、いくつかの注目すべき楽曲が収録されています。特に「僕は青い鳥」は1979年の秋のツアーで初めて披露され、アルバムに収録される際の歌詞はわずかに異なる点も魅力的です。また、「幸福論」や「ひとり」は、先行シングルとして注目を集め、前者は特に感情豊かなメロディと歌詞が評価されています。「彼女によろしく」や「不良」、「春までなんぼ」なども、それぞれの楽曲として立ち位置が際立っています。

「僕たちの将来」は2002年に緒方恵美、また2004年にはBank Bandによりカバーされ、新たなリスナー層にも触れられました。また、アルバムのタイトル曲である「はじめまして」は、後にアルバム『いまのきもち』でセルフカバーされたことでも知られています。

アルバムの影響

この作品は、リリースから数十年が経過した現在でも多くのファンに愛されています。中島みゆきの音楽的な実験精神や独特の歌詞の世界観は、多くの人に影響を与え続け、今もなお新たな解釈や再評価が行われています。彼女の歌ってきた数々の楽曲は、聴く人それぞれに異なる感情や思いを抱かせる、まさに時を超えた名作となっています。

まとめ

このように、アルバム『はじめまして』は中島みゆきの音楽キャリアにおいて重要な一歩を示す作品です。その革新性や深いメッセージ性が、多くの聴衆に共鳴しており、彼女のアルバムの中でも特異な存在を示しています。今後も、さらなる発展を心に描くような音楽活動を続けていくことでしょう。

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