はだかのくすりゆび

『はだかのくすりゆび』は、艶々によって描かれた日本の漫画作品です。日本文芸社の『別冊漫画ゴラク』にて、No.588からNo.622まで連載されました。物語は、神戸市西部から明石市にかけての地域を舞台に展開されます。

あらすじ

主人公である戸田翠は、一人娘の摩耶を育てることに生きがいを感じていました。摩耶は見合い相手であり、翠の夫・源二の下で働く若手社員の松下志人と出会い、惹かれ合い、交際を始めます。しかしある日、翠は風邪で寝込んだ志人の見舞いに摩耶の代わりとして訪れた際、志人から告白され、衝動的に関係を持ってしまいます。この出来事をきっかけに、翠と志人は禁断の関係に溺れていくことになります。一方、2人の関係を知ってしまった摩耶は、深く傷つき、ある行動に出ることを決意します。

登場人物

戸田 翠（とだ みどり）
本作の主人公。41歳。グラマラスな体型を持つ美しい人妻です。短大卒業後、20歳で見合い結婚し、家庭に入ってからは娘の摩耶を育てることを第一に考えて生きてきました。夫の源二とは長らくセックスレスであり、他の男性との関わりを持たずに過ごしていましたが、志人との出会いが彼女の人生を大きく変えていきます。物語の終盤では、志人の子供を妊娠します。
戸田 摩耶（とだ まや）
翠の一人娘。20歳の日文大学の学生です。マイペースで自由奔放な性格の現代っ子であり、翠と志人の関係を知ったことで、その価値観や行動に変化が現れます。物語の中盤で留学し、家を離れることになります。
戸田 源二（とだ げんじ）
翠の夫。50代半ば。典型的な亭主関白の男性であり、娘の摩耶には愛情を注ぎますが、妻の翠の気持ちには無頓着です。実は、部下である二宮凛香と不倫関係にあります。
松下 志人（まつした ゆきと）
源二の部下であり、摩耶の見合い相手。20代半ば。幼い頃に両親を亡くし、漁師町の実家で一人暮らしをしています。新入社員の頃から翠に憧れており、風邪の見舞いに来た翠と不倫関係に陥ります。その後もしばらく関係を継続しますが、物語の終盤で破局を迎えます。
大野 秀明（おおの ひであき）
摩耶の親友である夏美の父親。実は5年前から摩耶と不倫関係にあり、物語終盤では翠とも関係を持ちます。
大野 夏美（おおの なつみ）
摩耶の親友。
二宮 凛香（にのみや りんか）
源二の不倫相手。原作ではセリフのみの登場ですが、実写版では劇中に登場します。

書誌情報

艶々 『はだかのくすりゆび』 日本文芸社〈ニチブンコミックス〉、全3巻

2009年1月1日発行（2008年12月19日発売） ISBN 978-4-537-10913-9
2009年9月20日発行（2009年9月10日発売） ISBN 978-4-537-12489-7
2010年8月1日発行（2010年7月20日発売） ISBN 978-4-537-12618-1

映画

2014年には、山口雄也監督によって実写映画化され、シネマート六本木にて一週間限定で劇場公開されました。

キャスト

戸田 翠：濱田のり子
松下 志人：夛留見啓助
戸田 摩耶：七海なな
戸田 源二：西守正樹
大野 秀明：河野智典
大野 夏美：西村優奈
* 二宮 凛香：滝沢かのん

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