はつ恋 (2012年のテレビドラマ)

ドラマ『はつ恋』の概要とあらすじ

『はつ恋』は、2012年5月22日から7月17日までNHKのドラマ10枠で放送された日本のテレビドラマです。主演を務めたのは木村佳乃で、本作は彼女の演技が特に際立つ作品となっています。キャッチコピーは「私の命を救えるのはただ一人 世界で一番憎い初恋の人」となっており、物語のテーマを強く印象付けています。最終回の視聴率は11.9%で、同枠の最高視聴率を記録した『セカンドバージン』の11.5%を上回りました。その後、2012年8月18日からは各回7分追加した「ディレクターズカットスペシャル版」がBSプレミアムで放送され、好評を博しました。

あらすじ

物語の舞台は、言語聴覚士の村上緑（木村佳乃）が中心です。彼女は、優しい年下の夫・潤と息子・健太と共に幸福な家族生活を送っていましたが、健康診断で肝臓の異常が見つかり、精密検査の結果、非常に珍しい肝尾状葉に癌が発見されます。この知らせは、緑にとって衝撃的なものでした。夫・潤は、妻のために治療法を模索し、執刀医を探し続けましたが、偶然にも、パリ医科大学の教授である三島匡（伊原剛志）が来日していることを知ります。

一方、三島は自身の名誉のために緑の手術を引き受けますが、彼と緑は高校時代の恋人同士という過去を持っていました。運命的な再会の場で、緑は心の中で三島に手術をしてもらいたくないと思いますが、家族のことを考え手術を受ける決意を固めます。

手術は成功し、緑は順調に回復を果たしますが、彼女は胸にかすかな痛みを抱えながら、再発の恐怖におびえつつ、日常生活に戻ります。竜との会話の中で、彼女は徐々に三島に対する思いがよみがえるのを感じ始めます。

緑と三島は再び近づき、お互いに抱えていた苦悩や思い出が再燃します。緑は、家族と三島との間で引き裂かれる感情に苦しみながらも、三島への思いを断ち切る努力をするものの、次第にその暮らしは愛憎の色合いを帯びていきます。彼女は再現された生活の中で、三島との関係に悩む様子が描かれます。

登場人物とキャスト

主要な登場人物には、村上緑を演じる木村佳乃、三島匡を演じる伊原剛志、そして村上潤を演じる青木崇高が含まれます。三島は過去の悲しい別れを経て再び帰国し、患者として緑と再会することになります。この再会が彼らの運命をどのように変えるのか、物語のクライマックスへとつながっていきます。

結末

物語の後半では、三島が脳出血で倒れ、後遺症として失語症を抱え、再び緑と交錯します。緑は、恩師や家族の支えを受けながら、三島のリハビリに尽力しようとしますが、その過程で二人の過去と向き合うことになります。お互いの気持ちを理解し合いながら、過去の出来事と再会がもたらす影響を描いていく深いストーリーです。

このドラマは、愛と再生の物語を通して、人生のさまざまな感情や人間関係の複雑さを浮き彫りにし、視聴者の心に深く残る作品となっています。

もう一度検索