はまみつを

はまみつを

はま みつを（本名：浜 光雄、1933年9月20日 - 2011年2月22日）は、長野県塩尻市出身の日本の児童文学作家です。

生涯

旧制松本中学、信州大学教育学部を卒業後、長年教員として勤務しました。その傍ら、高橋忠治、和田登らとともに同人誌「とうげの旗」を創刊し、創作活動を本格化させました。1970年に処女作『わが母の肖像』を発表して以来、数々の児童文学作品を世に送り出しました。

1979年には『春よこい』で赤い鳥文学賞、1983年には『レンゲの季節』で塚原健二郎文学賞、1989年には『赤いヤッケの駅長さん』で産経児童出版文化賞を受賞するなど、高い評価を受けています。これらの受賞作品は、いずれも子どもの心を繊細に描いた作品として、長く読み継がれています。

2011年2月22日、肺炎のため長野県松本市の病院で77歳で逝去しました。はまが教鞭を執っていた中学校の教え子の一人に、テレビプロデューサーで上智大学文学部新聞学科教授の碓井広義がいます。

作品の特徴

はまみつをの作品は、故郷である信州の豊かな自然や人々の暮らしを背景に、子どもの視点から物語が展開されるのが特徴です。登場人物の心情を丁寧に描写し、読者の心を揺さぶる作品が多く、児童文学の分野において重要な作家の一人として知られています。

主な作品

わが母の肖像（1970年）
サイタサイタ（1972年）
どこかの夏（1973年）
防人のうた（1974年）
子もりじぞう（1974年）
土のとりで（1975年）
先生の赤ちゃん（1979年）
春よこい（1979年）
一番星よまたたけ（1979年）
かぼちゃ戦争（1980年）
レンゲの季節（1982年）
わらうことがしゅくだいだって（1983年）
そばうちばば（1984年）
白樺伝説 この愛の教師たち（1989年）
赤いヤッケの駅長さん（1989年）
新選信濃の民話集 民話でつづる愛のものがたり（1989年）
アヒルよ空を飛べ!（1989年）
えんそくのおみやげ（1992年）
雷電為右衛門（1993年）
黎明の北アルプス 山に生き、北アルプスに生涯をかけた男たち（1994年）
霧の彼方へ（1996年）
鬼の話（2003年）
桔梗ヶ原のげんばのじょう狐（2005年）
この人、この言葉 童話作家が出会った40人（2005年）
悲憤の武将佐々成政 豪雪の北アルプス越え（2005年）
信州の民話伝説集成 中信編（2006年）
森の王八面大王（2008年）
ポンポン船 5分で読める41編のポカポカ童話（2008年）
義民加助（2009年）
白樺教師中谷勲（2010年）

参考文献

* 信州児童文学会 - ウェイバックマシン（2003年4月15日アーカイブ分）


はまみつをの作品は、現在でも多くの読者に愛され、児童文学の世界に大きな足跡を残しています。

もう一度検索