ぱれっと (芸能事務所)

ぱれっと

かつて日本に存在した芸能事務所の一つに、「ぱれっと」がありました。本社の所在地は東京都港区六本木に置かれ、多岐にわたる芸能人のマネジメントを手掛けていました。この事務所は、過去には「ミューズエンタテイメント」や「ヒューマンカンパニー」といった異なる名称で活動していた時期もあるとされています。なお、名称が類似していることから混同されることがありますが、他の芸能事務所、例えば「オフィスパレット」とは一切関係がありませんでした。

「ぱれっと」の運営において特筆される点として、インターネット関連事業への積極的な取り組みが挙げられます。特に、普及が進みつつあった携帯電話向けの公式サイト運営など、従来の芸能活動にとどまらない、新たなメディアへの展開を積極的に行っていました。

この事務所の代表を務めたのは、吉本 暁弘（よしもと あきひろ）氏です。彼は芸能界での豊富な経験を持つ人物で、かつてはジャニーズ事務所に所属していた元タレントです。ジャニーズ事務所に在籍していた頃は、バンド「ジューク・ボックス」のメンバーとして活動しており、その経験を活かして、「ぱれっと」では多くのタレントの育成とプロモーションに力を注ぎました。

「ぱれっと」には、後に広く知られるようになる多くの才能あるタレントが所属し、そのキャリアの礎を築きました。例えば、女優として成功を収めた国分佐智子氏は、後にねぎし事務所へと移籍しています。同様に、現在も第一線で活躍する女優の国仲涼子氏も所属しており、その後フリーゲートプロモーション（現在のライジングプロダクション）へと活動の場を移しました。また、実力派として高い評価を得ている女優の満島ひかり氏も、「ぱれっと」からユマニテへ移籍した経歴を持っています。

長年にわたり事務所を支えたタレントもいます。お笑いコンビのアンバランスは、実に約20年という長い期間「ぱれっと」に所属し、円満に退社した後、フリー期間を経て太田プロダクションへ移籍するという、芸能界における一つのキャリアパスを示しました。俳優の美木良介氏はサンミュージックブレーンへ、清水章吾氏の娘である清水響美氏はアトリエ・ハルマンへ、そして2代目ワンギャルとして知られる浮田久重氏はRUFへそれぞれ移籍し、活動を続けました。

その他にも、多方面で才能を発揮したタレントが数多く在籍していました。俳優の宮本真希氏は2014年11月1日にA-Teamへ、三浦涼介氏は「ぱれっと」から独立する形で、2016年1月22日にローズミュージックへそれぞれ移籍しています。歌手として活動した八反安未果氏や、ナオミ・グレース氏も所属アーティストの一員でした。

移籍先が確認されているタレントとしては、菅井玲氏がゼウスへ、三橋伴美氏がA-Lightへ、そして声優としても活躍するふじのほのか氏が81プロデュースへ移っています。また、現在はフリーランスとしてYouTuberとしても活動している丸山裕一氏も、かつてこの事務所に所属していました。

ここに具体的に挙げた方々以外にも、田中沙斗子、小宮理英、諸岡ひとみ、中村かすみ、石川愛理、照屋まみ、MISSION、菅原禄弥、原田健二、野地将年、島村典子、柴田かよこ、半田杏、荒川朋恵、安慶名ゆかり、神徳由女、沖直未、葉月、井上幸太郎、山野内真由、浅見翔子、芹沢侑子、廣瀬真弓、夏川あみ、広瀬奈美、渡辺絵美、山田理加といった多くのタレントが「ぱれっと」に在籍し、その歴史を彩りました。

これらのタレントたちは、「ぱれっと」での経験を糧に、それぞれの道で活躍の場を広げていきました。「ぱれっと」は、多くの才能が集まり、多様な分野で活動を展開した、日本のエンターテイメント界において一時期重要な役割を果たした芸能事務所と言えるでしょう。

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