ひげ丸

『ひげ丸』は、1984年9月にカプコンがリリースしたアーケード用アクションゲームです。カプコン初の固定画面ゲームとして知られ、開発はカプコン開発部、ゲームデザインは藤原得郎氏、音楽は同じくカプコンの「ソンソン」を担当した河本圭代氏が手掛けました。また、カプコンのアーケードゲームとしては唯一、アタリフォントを使用している点も特徴の一つです。

ゲームシステム

プレイヤーは、8方向レバーと1つのボタンを使い、主人公である水兵「モモタルー」を操作します。ステージには樽などのオブジェクトが配置されており、ボタンを押すことでこれらを持ち上げ、再度ボタンを押すと前方に転がすことができます。転がした樽を敵である海賊にぶつけることで倒すことができ、特に船長に当てると高得点を獲得できます。ただし、船長は倒しても何度でも復活します。樽は壁やその他の物に当たると壊れてしまいますが、それ以外のオブジェクトは壊れることなく再利用が可能です。複数の敵を同時に倒すと高得点が得られ、各ステージで決められた数の敵を倒すとステージクリアとなります。敵に触れるとミスとなり、残りのプレイヤーをすべて失うとゲームオーバーです。

隠し要素と攻略

『ひげ丸』には、隠しキャラクターが登場する要素があります。特定のステージの開始時に、特定の場所にあるオブジェクトを持つと、その下に隠れていたキャラクターが出現します。これらのキャラクターを取得することで、得点を得たり、エクステンド（プレイヤーの残機が増える）することができます。しかし、隠しキャラクターを出現させる前に別のオブジェクトを持つと、そのステージでは隠しキャラクターは二度と出現しなくなります。ただし、ミスをして再スタートした場合は、再度条件を満たせば何度でも出現させることが可能です。隠しキャラクターの出現場所はステージによって固定されています。特に、標準設定で50,000点エクステンドであるこのゲームでは、隠しキャラクターである金の鳥（50,000点）を取得してから、ミスを繰り返すことで、永久パターンを組むことも可能です。

収録作品

『ひげ丸』は、以下の作品に収録されています。

カプコンジェネレーション ～第3集 ここに歴史始まる～
PlayStation、セガサターン版が1998年10月15日に発売
カプコン クラシックス コレクション
PlayStation 2版が2006年3月2日に、PlayStation Portable版が2006年9月7日に発売
カプコンアーケードスタジアム
Nintendo Switch版が2021年2月18日に、PlayStation 4|PlayStation_4、Xbox One、PC(Steam)版が2021年5月25日に発売

関連作品

『ひげ丸』のシステムをベースとしたファミリーコンピュータ用ゲーム『魔界島 七つの島大冒険』が1987年4月14日に発売されました。また、クロスオーバー作品『NAMCO x CAPCOM』では、登場キャラクターの一人である「シルフィー」が、本作の攻撃方法（樽を投げつける）を使用しています。

『ひげ丸』は、シンプルな操作性と奥深い戦略性が魅力の、カプコン初期の名作アーケードゲームです。

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