セガサターン

セガサターン(SEGA SATURN)

セガサターンは、1994年11月22日にセガ・エンタープライゼスが日本で発売した家庭用ゲーム機です。一般には「サターン」または「SS」と呼ばれています。発売時の価格は44,800円でした。セガサターンの名は、セガによる第六世代のコンシューマーゲーム機という位置付けを反映し、太陽系の第六惑星である土星に由来しています。

歴史と市場

セガサターンは、日本市場で競合相手である任天堂の同世代機を初めて国内販売台数で上回るなど、セガ初の家庭用ゲーム機として特筆すべき成功を収めました。サターンおよび互換機を含むモデルの累計販売台数は700万台を超えましたが、世界累計販売台数は1,000万台を下回りました。2007年には、佐倉事業所でのセガサターンおよびドリームキャスト本体の有償修理が終了しました。

ハードウェア

セガサターンのハードウェアは、当時のアーケードゲームや競合機と比較しても優れた2D描画機能を備えていたことが特徴です。また、セガサターンは多くのLSIに分散した構成を採用しており、その多彩な機能を支えています。しかし、3D描画表示では専用ハードウェアを搭載する競合機に対して劣る部分もありました。

CPU

メインCPUには日立製の32ビットマイコンSH-2を2基搭載。SH-2は動作周波数が20MHzから28.6MHzに上昇しており、各種機能が強化されています。サブCPUとしては、サウンド処理にMC68EC000、CD-ROMの制御にSH-1が搭載されています。

VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)

セガサターンは2基のVDPを搭載しており、スプライトや背景機能の処理を分担しています。VDP1は変形スプライトやポリラインを描画でき、多彩な表現が可能です。一方で、VDP2は高度な背景機能を持っており、業務用ゲームからの移植作でもその実力を発揮しました。

ソフトウェアとゲームタイトル

セガサターンには、ローンチタイトルが数本あり、『バーチャファイター』や『MYST』などが人気を博しました。特に『バーチャファイター2』は国内でミリオンセラーを達成した代表的なゲームです。3Dゲームのタイトルも多く登場しましたが、競合機に対する劣勢が影を落としました。

市場の変化と競争

発売当初は好調であったセガサターンですが、後にソニーのPlayStationや任天堂のNINTENDO64が市場に登場し、厳しい競争に直面することになります。特に3Dグラフィックに特化した競合機に対し、セガサターンは開発の難しさもあり、徐々にシェアを失っていくこととなりました。1998年には新たな低コスト対応の後継機「ドリームキャスト」が発表され、サターン市場への影響も大きくなっていきました。

周辺機器やモデルのバリエーション

セガサターンには、さまざまなバリエーションが存在します。日本版にはセガサターンの他に、日本ビクターのVサターン、日立のHiサターンなどがあります。さらに、デザインや機能が異なる後期型も登場しました。また、周辺機器も豊富に用意されており、ゲームの楽しみを拡大しました。

結論

セガサターンは、家庭用ゲーム機として確固たる地位を築いたプラットフォームですが、その後の競争や市場の動きによって、多くの課題を抱えることもありました。今もなお、セガサターンのゲームは、多くのファンと懐かしむ人々から支持されています。

もう一度検索