ひたすらな道

『ひたすらな道』は、作曲家・髙田三郎が手がけた合唱組曲であり、全曲を通してピアノ伴奏を伴います。作詞は高野喜久雄が担当しました。

この組曲は、当初混声合唱曲として作曲され、1975年に「弦」が東京放送合唱団によって、1976年には「姫」と「白鳥」が盛岡コメット混声合唱団によって初演されました。髙田三郎と高野喜久雄のコンビによる作品としては、『わたしの願い』『水のいのち』に続く第3作目にあたり、作者の更なる深化と高みを感じさせる作品として高く評価されています。その緻密な構成と、音楽的な緊張感、そして合唱技法を駆使した表現力は、合唱を愛する多くの人々を魅了し続けています。

1977年には女声合唱版が出版され、混声版とともに多くのコンサートやコンクールで歌われるようになりました。その後、1981年には慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団の委嘱により、作曲者自身が男声合唱版を編曲し、同団の定期演奏会で初演されました。

さらに、日本プロ合唱団連合の委嘱によって、管弦楽伴奏版も作曲されており、1979年に新日本フィルハーモニー交響楽団と作曲者自身の指揮によって初演されました。この版は、合唱とオーケストラによる壮大な響きが特徴で、組曲の新たな魅力を引き出しています。

組曲は以下の3曲で構成されています。

姫：演奏時間約4分14秒
白鳥：演奏時間約4分46秒
弦（いと）：演奏時間約4分41秒

各曲の解説については、作曲者自身によるものが存在しますが、著作権の都合上、ここでは外部リンクを参照していただく形とします。

楽譜については、カワイ出版から混声合唱版（SATB）、女声合唱版（SSA）、男声合唱版（TTBB）がそれぞれ出版されていますが、いずれも受注生産となっています。管弦楽版の楽譜は出版されていません。

この組曲の録音としては、日本伝統文化振興財団から発売された「日本合唱曲全集『ひたすらな道』高田三郎作品集(2)」があります。このCDには混声合唱版が収録されています。

『ひたすらな道』は、その芸術性の高さと、合唱団の表現力を試すにふさわしい難易度から、長年にわたり多くの合唱愛好家から支持され続けている名作です。さまざまな編成で演奏されることで、その魅力がさらに広がっています。

詳細は、以下の外部リンクをご参照ください。
『ひたすらな道』管弦楽版 初演の模様 プログラムと作曲者自身による解説が掲載されています。

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