ひめキュンフルーツ缶

ひめキュンフルーツ缶の歩み

ひめキュンフルーツ缶は、2010年に愛媛県で結成されたローカルアイドルグループです。このグループは、結成以来地元の愛媛を盛り上げるために様々な活動を行い、「ご当地アイドル殿堂入り」を果たしました。これから、彼女たちの活動の軌跡を詳しく見ていきましょう。

結成の背景

ひめキュンフルーツ缶は、伊賀千晃というプロデューサーの手によって立ち上げられました。彼は友人のメディアプロデューサー西村重夢とともに、地元のアイドルを作るプロジェクトを始めました。地元の疲弊感を背景に、脚本家の酒井直行もこのプロジェクトに参加し、地元の活性化を目指しました。

グループ結成のオーディションは、2010年8月に行われ、10代の女子から14名が選ばれ、「ひめキュン」と「ひなキュン」という二つのグループに分かれました。それぞれのメンバーは週3回のレッスンを重ね、松山で定期公演を開催。イベント参加を通じて愛媛の特産品や観光地のPRも行いました。

初期の挑戦

2011年には待望のCDデビューを果たし、1stシングル「恋愛エネルギー保存の法則」はオリコンインディーズチャートで初登場1位を記録。しかし、パフォーマンスに対するメンバーの意識が低下し、期待されたほどの結果を残すことができず、しばらく停滞の期間を迎えることになります。同年11月には、メンバーの卒業が相次ぎ、グループは解散の危機に直面しました。残ったメンバーは「ここまで来たら続けていきたい」という強い思いを持ち、新生ひめキュンを目指すことを決意。新たにリーダーが就任し、より高いレベルのダンスとボーカルを追求するレッスンが始まりました。

メジャーデビューと成長

2013年には、ついに徳間ジャパンからメジャーデビューを果たし、キャラクターの役割分担が明確になっていきました。全国メディアへの露出も増え、地方のアイドルグループとしての存在感を示していきました。また、姉妹グループ「nanoCUNE」や「FRUITPOCHETTE」、そして「AiCune」も結成され、お互いに協力しながら活動を続ける体制が整いました。彼女たちの活動は地域密着型でありながら、国内外での活動へと広がっていきます。

地域とのつながり

ひめキュンフルーツ缶は、地元新聞社や商店街との強力な連携を持って活躍しています。松山銀天街では、専用ショップが開設され、定期的にミニライブも行われています。地域イベントや祭りに参加することで、地域への還元にも積極的です。地域の専門学校とも連携し、衣装デザインやヘアメイクで協力を受け、質の高いパフォーマンスを実現しました。

現在の活動と解散

2020年には、結成10周年を迎え、地元のアイドル活性協会から「ご当地アイドル殿堂入り」の認定を受けました。しかし、2023年11月3日に彼女たちは年内の解散を発表。解散公演は12月30日に松山サロンキティで行われる予定です。この解散発表は、多くのファンに衝撃を与えましたが、彼女たちの活動は地域に深く根付き、愛媛を代表するアイドルとしての影響を与えてきました。

まとめ

ひめキュンフルーツ缶は、地域密着型のアイドルグループとして、困難を乗り越えながら成長してきました。彼女たちの足跡は、愛媛のアイドル文化の一つの象徴となっています。解散は悲しいニュースですが、彼女たちがこれまで築き上げてきたコミュニティやファンの絆は、永遠に残ることでしょう。

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